「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2012/09/14

パブの午後

カンファレンスの本体は昨日で終了し(ちなみに来年の開催地は香港だそうだ)、今日はまた並行していくつかのワークショップと博士課程学生の講演が開かれている。午前中は Data Challenge ワークショップの部屋を覗いて、午後は最後のチャンスとして観光に行くことにする。

徒歩でトリニティ・コレジへ。「オールドライブラリ」で「ケルズの書」などの超稀覯本の展示を見たり、稀覯本図書室「ロングルーム」を見学したり。20万冊もあるそうだから当然だが、強烈な洋古書の香り。この「ロングルーム」は「ジェダイ図書館」のモデルになったそうだが、ジェダイ図書館って一体なんだろう。

そのあとは "Davy Byrnes" に行き、ギネス1パイントとペイルエール半パイントをお供に、パブのカウンタで午後を過す。午後のパブは空いていて、まだ酔客もおらず、バーテンダのタイもしゃんとしていて、グラスは綺麗に光っている。今日は天気も良く、ラヴリィな一日である。望んだことが何も手に入らないような人生にも、こういう "What a wonderful world" 的な午後がある。

ホテルに帰って、ホテルの中のレストランにて夕食。近くのテーブルの女性たちが独特の英語で話している。多分南欧の方の国だと思う。あの語尾の子音を誇張するような話し方には非常な伝染力がある。カンファレンスでもこの「英語」の使い手が沢山いた。その30分ほどの講演を聞くだけで、イントネーションがうつってしまいそうなくらいの伝染力。

たまたま、伊丹十三の「ヨーロッパ退屈日記」で、英語の語尾の子音の発音の練習の仕方としてそういう話し方が紹介されているのを読んだので、余計に気になるのかもしれない。例えば、"I will pull several bales of..." が、「アイ、ウィッラ、プッラ、セヴェラッラ、ベイルッザ、オッヴァ、、、」という具合。