「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2013/05/24

F・Bの肖像

今日も良い天気だ。 気温は高めだが湿度は低く爽やかなのは、やはり五月。 今日も午前、午後と粛々と働く。 昼休憩に新刊書店で 「驚きの数学 巡回セールスマン問題」(W.J.クック著/松浦俊輔訳/青土社) を買った。 夕方退社して、近くのビア・バーで夕食。 日の高いうちから飲むビールはうまい。

歩いて、東京国立近代美術館へ。 フランシス・ベーコン展 の会期終了が近いので、一応観ておくか、と。 事前に、 「ヘルメスの音楽」(浅田彰著/ちくま学芸文庫) を書庫から引っぱり出して来て、 所収の「F・Bの肖像のための未完のエスキス」 を読んでちょっと勉強しておいた。 ふーん、プルーストの「失われた時を求めて」 と通底しているのか、とか。

そして、美術館についてみたら、チケット売り場に長い行列が出来ていて驚愕。 こんな不気味な絵を観に、こんなに沢山の人が訪れるとは。 それはさておき、 私はベーコンの絵の実物を観るのは初めてで、 内容は別にして技術的には非常に綺麗なものだな、と思った。 それから直截的で神経を逆撫でするようなイメージを持っていたのだが、 意外とユーモアがある。 まあ一言で言えば、ゲイ・テイストなのだが、 この突き抜けた感じはやはりただものではないな、と。