「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2013/09/30

普通のお弁当

また月曜日。いつものように朝食とお弁当作りのあと出勤。 お弁当のアンソロジを読んだからというわけでもないが、 私のお弁当はあまりにも手抜きなのではないか、と思う。 明日からはもうちょっと真面目に作ろう、と思うも、 「明日からは」と言っている段階で駄目な気もする。

夕方退社。帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。 豚肝の生姜醤油煮の冷製で、冷酒を五勺ほど。 秋鮭のあらの塩焼、大根おろしにしらす、冷奴(大葉)、 獅子唐と茗荷の味噌汁、御飯。 食後に巨峰を少し。

夜はラテン語の勉強と、読書など。 「ビッグデータの正体」(V.マイヤー=ショーンベルガー&K.クキエ著/斎藤栄一郎訳/講談社)など。 ビッグデータねえ…。

2013/09/29

幻の豪華弁当

ある日、渓流釣りに来ていて、うっかり弁当を川に流してしまった。 昼時に侘しくしていると、向こうで釣り糸を垂れている見知らぬ紳士が手招きをする。 弁当を一緒にどうか、と言うのである。 一旦は辞退したのだが、余分にあるからご遠慮なさるな、と紳士は風呂敷包みを解き、 黒塗り三段の重箱を広げ始めた。 それは、彩り、素材、手間のかかり方、どこをとっても、 かつて見たこともないような素晴しい弁当だった。 あとで一筆お礼の手紙でも書かねば、と名を尋ねたのだが、 その紳士は笑って答えず、迎えに来た車で帰って行った。 あれは何者だったのだろうか。

と、いうような話を昔、誰かの随筆で読んだはずなのだが、誰のものだったか思い出せない。 内容からして子母沢寛か伊丹十三あたりだろうと、料理関係の書棚を探索してみるも、 どこにもそのような文章はない。 もしかすると、この話は私が夢か何かで見たのかも知れないなあ、とさえ思っていたところ、 今日、「アンソロジー お弁当。」(PARCO 出版)を読んでいて、事実が判明した。

答は向田邦子だった。この実話の主人公は彼女の父親で、 弁当の紳士は勅使河原蒼風(華道草月流の創始者)だったらしい。 その紳士がどんな様子だったか、その弁当がどんな内容だったか、 精緻に記述されていたように記憶していたのだが、 それについてはやはり、私自身が妄想を育ててしまっていたようだ。 彼女の実際の文章では、このエピソードは1ページ程度で簡潔に書かれていて、 例えば、風呂敷包みの重箱、などという記述もない。

2013/09/28

秋刀魚ごはん

午前中はデリバティブ研究部会の自主ゼミ。 中心値と散布度による緊密性、測度の収束など。 参加メンバでのランチは、神田の居酒屋にて。 店に入ったときはまだ正午前だったのだが、 既にビールや焼酎をぐいぐい飲んでいるおじさんたちで一杯。 店の人が「飲みますか、定食ですか」と訊くくらいだから、 飲むのが普通なのだろう。素晴しきかな、神田。 とは言え、我々は素直に定食。

帰宅して二時間ほど昼寝。 午後は「動物農場」(G.オーウェル著/開高健訳/ちくま文庫) を読んだり。読了。 「動物農場」は二十世紀の古典的名作なので色々な翻訳で読むことが可能だが、 この新刊のちくま文庫版は、開高健による熱のこもった「動物農場」論、 「一九八四年」論が含まれていて貴重。 そう言えば、新訳の「一九八四年」はピンチョンの解説がついているし、 読み直してみようかなあ。

お風呂に入ってから夕食の支度。 今日のメインは、秋刀魚ごはんだ。秋だなあ。 繊細に骨をとってから、豪快に皮やワタも一緒にかき混ぜる。 他に隠元のサラダ、大根と細葱の味噌汁など。 食後に梨を一つ。

2013/09/27

お弁当。

今日は良い天気。お弁当を作って出勤。メインはたらこ入りの卵焼き。 昼休みに新刊書店で「アンソロジー お弁当。」(PARCO 出版)を買う。 カレーライスに続いて、「お弁当」についてのエッセイのアンソロジー。 「お弁当」と言えば、「ことばの食卓」(武田百合子著/野中ユリ画/ちくま文庫)で読んだ文章が印象深かったなあ、 と思いつつ、書店で「アンソロジー お弁当。」を開くと一つめがそのエッセイだった。 さらに二つめが俳優の池部良で、これまた傑作。

夕方、退社して、近所の欧風カレー屋で夕食。 まずチーズを肴にヱビスビールを飲みながら、 「動物農場」(G.オーウェル著/開高健訳/ちくま文庫)より、開高健の論考「オセアニア周遊紀行」を読む。 そのあと、残ったビールとチキンカレー。

2013/09/26

インスタントラーメン

今朝も雨が続いている。 最近、猫の健康を気にして、外国産の「健康に良い」系の某キャットフードに変えたら、 あまり食べてくれない。 自分の朝食とお弁当作りのあと出勤。

オフィスにて粛々とお仕事。 昼休憩に新刊書店で「動物農場」(G.オーウェル著/開高健訳/ちくま文庫) を買った。夕方退社。

帰宅してお風呂に入ってから、いただきものの冷酒を五勺ほどで一服のあと、夕食の支度。 最近届いた荷物に、隙間に詰めるためだろうか、インスタントラーメンが沢山入っていた。 普段は食べないものなのだが、あると食べたくなる。 そんなわけで、今夜は徳島製粉の「金ちゃんラーメン」。せめて、送っていただいた野菜類で具を充実させる。 獅子唐、隠元、里芋、茹で卵。 食後に巨峰を少しと梨を一つ。

2013/09/25

幸福は悩みで測られる

朝から小雨。秋雨らしくはなく、やや蒸し暑い。 来週、十月に入ってもまだ夏日が続くらしいのは憂鬱だが、 今年の冬は例年より寒いとの予報もあるので、それを楽しみに残暑をしのいでいこう。

と、気候くらいしか悩みや愚痴がないことが幸せということなのだろう。 確か、塚本邦雄だったと思うのだが、 閑雅な君の悩みといったら苧環(おだまき)の花芽に虫がついて困るなんてことなんだねえ、という歌があった。 ショーペンハウアーも、その人がどれくらい幸せかは悩みの些細さで分かる、 なぜなら幸福とは大して悩みのないことだからだ、という主旨のことを書いていたような気がする。

水曜日なのでお弁当作りを休み、昼食は外食。 注文したカレーが出てきたあとで、本しか持たずにオフィスを出て来たことに気付く。 店の人に「財布を忘れました……」と素直に打ち明けたのが、今日のニュースです。

夕方退社して、小雨の中を帰る。 途中のスーパーで秋刀魚を一匹と、梨を買う。 秋刀魚はまだ高いなあ。梨は見切り品で安く買えた。 帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。 秋刀魚一匹を丸ごと焼き、酢橘と大根おろし。 他に、獅子唐の焼きびたし、ポテトサラダ、隠元と茗荷の味噌汁。 食後に巨峰を少しと梨を一つ。

夜は自主ゼミの予習("Stochastic Processes" (K.Ito 著 / Springer))、 ラテン語の勉強(未完了過去)など。

2013/09/24

打ち上げ

夜の間に雨が降ったらしく、涼しい朝。 夏の暑さに慣れてしまったせいで、肌寒いくらい涼しくなったなあ、 と思うのだが、 猫があえて床の上で寝ているところからして本当はまだ暑いのだろう。

朝食とお弁当作りのあと、珈琲とヨーグルトで一服してから出勤。 夜は Mynd リリースを祝して近所の店で打ち上げ。

2013/09/23

江戸の風評被害

昨日よりはかなり涼しくなったが、それでもまだ最低気温が 20 度を切ってくれない。 「開口閉口」(開高健/新潮文庫)で冬の羅臼の居酒屋の話などを読んで慰める。

いつもの朝食をとっていると、荷物が届いた。 奇特な方が野菜など色々を送って下さったものである。 ありがたし。特に東京では高価な酢橘を沢山。 これからの秋刀魚の季節になくてはならないし、 自家製ポン酢も丁度切れたところなので仕込みに使わせていただこう。

昼食はカレーライスと、隠元のサラダ。巨峰を少々。 しばらく昼寝。 午後は料理の仕込みと、合間の読書。 「江戸の風評被害」(鈴木浩三著/筑摩書房)。地味ながら面白い。 「蕎麦を食べると当たって死ぬ」(水害で使えなくなった綿畑で育てた蕎麦が有毒「らしい」)、 「馬がしゃべった」(馬が疫病の流行を予言した「そうだ」)などの一見は滑稽に思えるものから、 上水道への毒物混入、大地震などの天変地異、金融相場などに関連する風評被害、神社仏閣の風評利益など、 江戸時代の様々な風評と幕府の対応を通して、群集心理と社会システムを論じる書。

夕餉の支度。 御飯を炊く間に、獅子唐を網焼きして、冷酒を少々。冷酒もいただきもの。 鶏胸肉の照り焼きに青紫蘇、しらすと大根おろしに二杯酢、隠元の味噌汁。 食後に烏龍茶。

2013/09/22

アーノルド・ゼック

平穏な日曜日を家事と読書で過す。 まだ秋と言うには蒸し暑い。気温で言えば、今日も真夏日。 今日が最後であってほしいものだが。

夕方。米を研いでからしばらく置いている間に、いただきもののイカ天で冷酒を五勺ほど。 今日のメインは鶏胸肉のスライスの照り焼き。他に、しらすと大根おろし、里芋と茗荷の味噌汁、御飯。

"In the best families" (R.Stout 著 / Bantam Books) 読了。 ネロ・ウルフの宿敵、悪の天才アーノルド・ゼックとの対決、完。 ゼック三部作はどれもミステリとしても出来がいいし、 なによりホームズ対モリアーティ教授のような対決の構図が面白い。 ゼックが登場する三作は翻訳していただきたかった、いやこれからでも翻訳していただきたいと思うが、 新生ポケミスは新しい作品ばかり出しているから無理かなあ。 それに今さら、スタウトの読者がそれほどいるとも思えないし。

2013/09/21

野帳

コクヨの 「測量野帳」 というものを知り、検索してあちこち見てまわったり、 「知的生産の技術」(梅棹忠夫著/岩波新書)の「野帳」関連のところを読み返したりする朝。

コクヨの野帳は半世紀前からのロングセラーらしいが、今また注目を集めている模様。 一冊 189 円(税込)と兎に角、安いのがいい。 同じデザインのまま提供され続け、プロに愛され続けている安定感もいいし、 硬くしっかりしたカバー、ジャストなサイズ、3mm 方眼、と全て好ましい。 まとめ買いしそうになったが、 今年はスケジュール帳とメモ帳が一冊になった某手帳を愛用していることだし、 何とか思いとどまった。

いつものように納豆定食の朝食を済ませ、朝風呂に入ってのち、洗濯などの家事。 昼食はサッポロ一番味噌ラーメン。 食後しばらく昼寝。 午後も読書などして平穏無事に暮らす。 奇特な方が、日本酒の他、あれこれ食べ物を送って下さった。多謝。 夕方、再びお風呂。湯船の読書は 「江戸の風評被害」(鈴木浩三著/筑摩書房)。

夕食の支度。 秋刀魚を塩焼にして大根おろしと自家製ポン酢、切干し大根の味噌汁、御飯。食後に巨峰を少し。

2013/09/20

リスタート

朝食とお弁当作りのあと出社。オフィスは鎮静ムード。夕方退社。 近所の洋食屋で、日も高いうちからチリビーンズを肴にビールを飲みながら、今後の人生について考えたり。 そろそろお金儲けでもするかなあ。 オムライスを食べて帰る。

今朝 7 時の予定通り、どうやら無事に新生 "Mynd" に移行したらしい。 前 "Mynd Daily" は単純なものだったが、 それを一部に含む形で「サーヴィス名=社名」に昇格した "Mynd" は内部が格段に複雑化しているので、 しばらく様子見というところだろうか。

2013/09/19

秋茄子

朝は涼しいのだけれども、涼しければ涼しいで、 早くもっと寒くならないかなあ、と思う。 昼休みに古本屋で 「スパイになりたかったスパイ」(G.ミケシュ著/倉谷直臣訳/講談社文庫) を買った。 開高健がジンメルの「白い国籍のスパイ」と並べて絶賛していたので。 探すのが大変かなと思ったのだが、近所のミステリ専門の古本屋の棚を見たら、置いてあった。 夕方退社。

帰宅して、お風呂に入ってから夕食の支度。 御飯を炊いている間に、切った茄子に胡麻油を塗って網で焼き、冷酒を五勺ほど。 いつもキャヴィアがあるとは限らないのが人生だから、 あるもので何とかしなければならないのだが、それが例えば焼き茄子ならばいいじゃない。

キャベツの炒めもの、白菜の浅漬、茗荷の味噌汁、目玉焼き丼。 夜はいつものように、ラテン語を少し勉強し、 ダンテの「神曲」を研究し、 "In the best families" (R.Stout 著 / Bantam Books)を読む。

2013/09/18

ヴィータ・ヌォーヴァ

湿度が低いとは言え、まだまだ暑い。早く寒くならないかなあ。 朝食ののち出勤。 水曜日でお弁当作りはお休みなので、昼食は近所の餃子屋にて。 夕方退社。

帰宅して、まずお風呂。 湯上りに、鰯の煮付けで冷えたビールを一杯だけ。 のち、白菜の浅漬、里芋の味噌汁、卵かけ御飯に大葉刻み。 食後にネーブルオレンジを一つ。

昨日深夜に "Mynd Daily" メンテナンスのお報せが届いていたところを見ると、 無事に、ヴィータ・ヌォーヴァ、すなわち「新生」 "Mynd" への移行が行われつつあるらしい。 と言うか、全ユーザに一斉メイルでお報せした以上、行われなければならない。 新生は 20 日金曜日の朝 7 時、と予告されている。

2013/09/17

空き家の冒険

朝は流石に涼しく感じた。 こんなに気温が低かったのは、と言っても 20 度を少し切る程度だが、三ヶ月ぶりくらいか。 いつもの朝食とお弁当作りのあと出勤。 午前、午後とオフィスで過す。 リリースを間近に控え、最後のテストやデバグにオフィスは緊迫している。 私だけは、ぼーっとしているのだが。

夕方退社。 秋の気配は感じるものの気温はまだまだ高い。 帰宅してお風呂に入ってから、夕食の支度。 御飯を炊いている間に、鰤のアラの煮付けで冷酒を五勺ほど。 筑前煮、壬生菜の胡麻和え、里芋と細葱の味噌汁、御飯。 食後にネーブルオレンジを一つ。

夜はラテン語の勉強と、 "In the best families" (R.Stout 著 / Bantam Books)。 つまり、スタウトはホームズ・ファンとして、自分の作品で「空き家の冒険」をやってみたかったのではないか。

2013/09/16

温かく湿った空気

朝方は強い雨。昼頃にはやや強い風が吹いたりしていた。 朝食、朝風呂ののち、午前中は "Inferno" (Dante 著 / R.Kirkpatrick 訳 / Penguin)で原文と英訳を参照しつつ、 「ダンテ『神曲』講義」(平川祐弘著/河出書房新社)を読んだり。

昼食は実家産の玉葱とキャベツでサッポロ一番味噌ラーメン。 食後に二時間ほど昼寝。 起きたら、台風は過ぎ去っていた。 これで気候が一変、秋が訪れているのではという期待から、 果物を買いに外に出てみたが、まだ「温かく湿った空気」だった。 この「温かく湿った空気」というのは私の嫌いな言葉ベストスリーに入るなあ、 と思いつつ、ネーブルオレンジを買って帰る。 逆に「冷たく乾いた空気」という言葉は、 発音するだけで心が洗われて綺麗になるような気がする。

二度目のお風呂に入ってから、夕食の支度。 鶏肝とハツの生姜醤油煮でピノ・ノワールを少々の合間に御飯を炊く。 切干し大根の味噌汁を作り、実家から送られてきた惣菜のあれこれ。 食後にネーブルオレンジを一つ。 夜はラテン語の勉強と、 "In the best families" (R.Stout 著 / Bantam Books)など。

2013/09/15

稲荷寿司

朝は激しい雨が降っていたが、そのあとはそれほどでもない。 午後には晴れ間も出てきた。 台風の影響の本番は明日だろうか。

納豆、たらこ、糠漬、蜆の味噌汁のお決まりの朝食のあと、 珈琲とヨーグルトのジンジャーシロップがけで一休みしてから、朝風呂。 湯船で「開口閉口」(開高健著/新潮文庫)から、いくつかエッセイを読む。 朝は "In the best families" (R.Stout 著 / Bantam Books)や、 「ダンテ『神曲』講義」(平川祐弘著/河出書房新社)を読んだり。

昼食は、玉葱と鶏レバのオムレツ、茄子のアーリオオーリオ。 午後も読書と家事など。 掃除機がけ、トイレ、風呂、玄関の掃除。 実家から届いた料理類の整理。

夕食は、冷酒を五勺ほどで、 母の作り給いし稲荷寿司と惣菜あれこれ。 夜も閑暇に憩う。

2013/09/14

対訳本

今日は真夏日。洗濯をしてから外出。 午前中は、デリバティブ研究部会の定例自主ゼミ。 参加メンバとランチののち、帰宅。 午後からは閑暇に憩う。

ダンテ「神曲 地獄篇」の対訳本、 "Inferno" (Dante 著 / R.Kirkpatrick 訳 / Penguin) より、訳者の序文解説を読んだり。 私の予定では、ラテン語の勉強を一通り終えてから、 このトスカーナ方言(イタリア語)/英語対訳本を読むと、 天国篇に辿りつく頃には、 ボルヘスのようにいつの間にか原文でダンテを読めているはずなのだが、 何年または何十年かかるか見積りは立っていない。寿命と競争くらいだろうか。

夕方。お風呂に入って、湯船で 「開口閉口」(開高健著/新潮文庫) より、三つ、四つエッセイを読む。 夕食の支度。 御飯を炊く間に、冷奴(茗荷、大葉)で冷酒を五勺ほど。 随分と安い純米生酒なのだが、意外なほど美味しい。 こういうものが安く、どこでも買えるのだから、日本は豊かだ。 のち、鰤のアラの煮付け、ツナサラダ、蜆の味噌汁(細葱)、御飯。 食後に梨を一つ。

夜は "In the best families" (R.Stout 著 / Bantam Books) の続きを読んだり。 ネロ・ウルフが世界で唯一の居場所である事務所兼自宅、 一万株の蘭と蘭の世話係のシオドア、料理人フリッツ、 部下のアーチーを置き去りに、突然、失踪するという、珍しく劇的な展開。

2013/09/13

開口閉口

真夏が戻ってきた。気温の上下で疲れているのだろうか、 舌が腫れているような気がする。

暑いので昼休みもオフィスから出ず。 夕方退社。近所の洋食屋にて、「開口閉口」(開高健著/新潮文庫) を読みながら、日も高いうちからビールを飲む。 鼠は意外と美味しいものだ、などという話を読みつつ、ついでに夕食。

やはり今日は蒸し暑い。真夏だ。 帰宅してすぐにお風呂。 湯船の読書は「フェイスブック 子どもじみた王国」(K.ロッシ著/夏目大訳/河出書房新社)。 読了。

夜にはかなり涼しくなってきた。 梨を剥く。秋は梨だな。

2013/09/12

秋の味

また真夏日が戻ってきた。 午前、午後と今日も静かにお仕事。 昼休憩に新刊書店で「四季の味」の最新号を買う。 いつもは真っ先に矢吹申彦氏のエッセイを読んでいたのだが、 前号で終了したのは残念である。 夕方退社して、帰宅。外は真夏の夕暮れ。

帰宅して、まずお風呂。湯船の読書は 「フェイスブック 子どもじみた王国」(K.ロッシ著/夏目大訳/河出書房新社)。 湯上がりに、鶏肝の生姜醤油煮でピノ・ノワールを少々。 夕食の支度。 やや季節を先取り気味だが、 秋鮭としめじの炊込みご飯、冷奴(大葉、茗荷)、里芋と葱の味噌汁、と秋らしいメニュー。 食後に無花果を一つ。

夜は 150 円で買った天然鰤のアラを煮たり、 ラテン語の勉強をしたり、"In the best families" (R.Stout 著 / Bantam Books)など。

2013/09/11

猫毛

今日も比較的涼しい。静かにお仕事して夕方退社。 帰宅すると、注文したメモリが届いていたので、 MacBookPro (2008, late) の中を開けて増設。 中に猫の毛が詰まっていて驚いた。ついでに掃除しておく。

もう五年近く使っているので、そろそろ新しいのを買おうか、と思っていたのだが、 とりあえずその前に OS を Snow Leopard を経由して最新にまでアップデートし、 メモリを増設したら(しかも猫毛を掃除したら)、非常に快適に使えるようになった。 どうせ大したことには使っていないし、まだしばらくこれでいいか……。

お風呂に入って、湯船の読書は 「フェイスブック 子どもじみた王国」(K.ロッシ著/夏目大訳/河出書房新社)。 湯上がりに、豚舌でピノ・ノワールを少々。 夕食の支度。秋鮭を塩焼きにして、卵かけ御飯に大葉を刻み、里芋の味噌汁に葱の刻み。 食後に無花果を一つ。 夜はラテン語の勉強と、"In the best families" (R.Stout 著 / Bantam Books)など。

予報によれば明日からはまた真夏らしい。やれやれ。

2013/09/10

夜のスーパーにて

今日も空気が乾いていて、気温は高いが過し易そう。 リリース間近なのでオフィスの緊張感は高まっているが、 私だけは特に緊急性なく、おっとりした作業を慎しく行う。 夕方、退社。

帰宅して水分補給ののちお風呂。 湯船の読書は「フェイスブック 子どもじみた王国」(K.ロッシ著/夏目大訳/河出書房新社)。 湯上がりに、鶏皮ポン酢で冷酒を五勺ほど。 夕食の支度。ツナと葱のスパゲティーニ。 無花果を一つと、オレンジを一つ。

スーパーには夜の顔があるもので、うちの近所のスーパーだと 19 時から雰囲気が変わる。 精肉、鮮魚の対面販売が終了するし、惣菜は割引が始まるし、家族連れは勿論、主婦的なお客も見かけなくなる。 一方で、中島みゆきの夜明け間際の牛丼屋ほどではないが、何かしら人生の物語を感じさせる人、 あるいは、ある種のオーラを漂わせる人がいたりする。

今日は、買い物中もレジの間もタブレット画面から目を離さない、ラフな格好の男性を見かけた。 デスマーチ中のプログラマだろうか、気の毒に、と思って、 隣に立ったときにふと画面を覗くと、表示されているのは米ドル/円と複数のクロス円のティックとチャートだった。 彼は半額に値引きされた弁当を、何故か四つも買って、割り箸も四つもらい、夜の闇に消えていった。

2013/09/09

天国篇

いつもの朝食のあと、お弁当を作って出動。 朝には、気温は低いがまだ夏の空気だなあ、と思ったが、 帰る頃には湿度が下がって、秋の始まりを思わせないでもなかった。 帰宅して、水分補給のち、お風呂。 湯船の読書は「フェイスブック 子どもじみた王国」(K.ロッシ著/夏目大訳/河出書房新社)。

湯上がりに、鶏皮ポン酢で冷酒を五勺ほど。 夏疲れ対策として鶏雑炊を作ってみた。他にツナサラダと茹で豚舌のたれ漬け。 食後に無花果を一つ。 夜は "In the best families" (R.Stout 著 / Bantam Books) を読んだり、 ラテン語の勉強をしたり。人称代名詞とか。

最近、就眠儀式として「神曲 天国篇」(ダンテ著/平川祐弘訳/河出文庫) を一歌ずつ読んでいる。 「天国篇」を楽しんで読むことは非常に難しい、との評判であるし、 「天国篇」自体にも、「小さな舟にいる人」はついてくるのを止めてさっさと岸に帰りなさい、 なんてことが始めのあたりに書いてあるのだが、読み始めてみると意外と面白い。 例えば、第二歌では、 ボルヘスが「七つの夜」の講演の第一夜で言っていた、 矢が的に当たって、飛んで、弦を離れる間に、と時間を逆転させた比喩は、 これであるな、なるほど簡潔ながら巧妙なものだ、と思ったり。 また、月の模様はどういう理由でそう見えるのか、という、 かなり論理的、科学的、実験的な議論があったり。

2013/09/08

日曜日

厚い曇り空。 珈琲、ジンジャーシロップ入りヨーグルト、無花果を一つの軽い朝食。 朝風呂の湯船の読書は 「フェイスブック 子どもじみた王国」(K.ロッシ著/夏目大訳/河出書房新社)。 午前中はラテン語の勉強と、料理の仕込み。鶏皮と豚舌を茹でて下処理など。

昼食は普段の平日の朝食メニューで、納豆(葱、ちりめんじゃこ)、たらこ、茄子の糠漬、御飯、玉葱と葱の味噌汁。 しばらく昼寝。 午後ものんびり。 「ダンテ『神曲』講義」(平川祐弘著/河出書房新社)、 "In the best families" (R.Stout 著 / Bantam Books) など。 合間に玉葱と胡瓜のツナサラダを作ったり、掃除機がけをしたり。 夕方近くから雨になった。雨降りには外国のミステリーが良く似合う。

夕食は、鱈のムニエル(アナトリアスパイスを使ったのでトルコ風?)、ピーマンと鶏皮の青椒肉絲風の炒めもの、葱スープ、卵炒飯。 食後にオレンジを一つ。 夜も閑暇に憩う。

2013/09/07

少年王たち

昨夜、「ダンテ・クラブ」(M.パール著/鈴木恵訳/新潮社) を読了。 おかげで少し寝坊。熱帯夜から解放され、今朝も気温が低めだが、湿度は高い。 朝食は珈琲と、ヨーグルトのジンジャーシロップがけのみ。 朝風呂。湯船の読書は 「哲学者は午後五時に外出する」(F.パジェス著/加賀野井秀一訳/夏目書房)。読了。 午前中は洗濯などの家事。

昼食は、パセリ入りのソーセージとスクランブルドエッグ、たらこスパゲティ。 ビールを一杯だけ。 食後しばらく昼寝。 午後は「ダンテ『神曲』講義」(平川祐弘著/河出書房新社)を読んだり。 二度目のお風呂に入ってから、夕食の支度。 胡瓜もみ(ちりめんじゃこ、糸若布)、揚げ玉と玉葱と卵の丼、茄子と人参の糠漬、糸若布の味噌汁。 食後にオレンジを一つ。

夜は、「フェイスブック 子どもじみた王国」(K.ロッシ著/夏目大訳/河出書房新社) を読んだり。 フェイスブック社の 51 番目の社員が書いた、内側からのレポート。 彼女がカスタマーサポート係として入社したのは 2005 年で、サーヴィス開始の翌年。 当時、まだユーザはアメリカの学生に限定されていて、ユーザ数は五百万人程度だった。 機能面で言えば、画像をポストすることすら出来なかった頃なのだが…… そんなに何もないサーヴィスに五百万人もユーザがいた、というところからして、 フェイスブックの基本機能に何か多くの人の欲望に火をつける要素があるのだろうなあ。

2013/09/06

金曜日

曇り空。今朝は比較的に涼しい。 朝食を済ませ、お弁当を作って出動。 やはり外は蒸し暑い…… 今週はもう一つ調子が出ないのは、 縦夏休みが終了して一週間が長いからか。

ようやく金曜日にたどりついた。 夕方退社。金曜日なので、夕食は近所で。 最近、インドカレーを食べ過ぎなんじゃないか、と思い、欧風カレーにしておく。 小さなヱビスビール(チーズ付き)も追加。

帰宅してお風呂に入り、湯船の読書は「哲学者は午後五時に外出する」(F.パジェス著/加賀野井秀一訳/夏目書房)。 哲学者の女性問題について。 夜は、ラテン語の勉強と、「ダンテ・クラブ」(M.パール著/鈴木恵訳/新潮社)。

2013/09/05

風の音

激しい雷雨で早朝に目が覚めた。 朝食の間も激しい雨が続いていたが、 家を出るくらいには小雨になった。 夕方帰る頃には、また蒸し暑い夏。 お湯のような空気に、もうグロッキー……(死語)。秋はいずこ。 目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚いたりしてみたいものだぞ。

帰宅して水分補給をして一服ののち、お風呂。 湯船の読書は、「哲学者は午後五時に外出する」(F.パジェス著/加賀野井秀一訳/夏目書房)。 湯上りに、冷奴(生姜)でビールを始め、続けてソーセージの酢漬けキャベツ煮に辛子。 ソーセージと酢漬けキャベツの相性は手堅い。 のち、御飯が炊き上がったところで、卵かけ御飯にしらすポン酢と、茄子の味噌汁。

夜はラテン語の短文解釈をしたり、「ダンテ・クラブ」(M.パール著/鈴木恵訳/新潮社)を読んだり。

2013/09/04

ホッブスの杖

夜の雨で少しは涼しくなるかと思ったら、相変わらず。 行きも帰りもお湯の中を行くが若し。 丈夫だけが取り柄の私も流石に調子が落ちてきたかも。

帰宅して、水分補給のち、まずお風呂。 湯船の読書は「哲学者は午後五時に外出する」(F.パジェス著/加賀野井秀一訳/夏目書房)。 この本によれば、ホッブスは散歩の時に必ず、特製の杖を持っていった。 この杖は握りの部分にペンホルダーとインク壺が仕込まれていたそうで、 この仕込み杖とポケットの手帳によって、ホッブスは散歩中いつでもメモをとることができた。

夕食は、冷奴(浅葱、生姜)、青椒肉絲、胡瓜もみ(ちりめんじゃこ、糸若布)、御飯、玉葱と浅葱の味噌汁。 夜はラテン語の短文解釈をしたり、「ダンテ・クラブ」(M.パール著/鈴木恵訳/新潮社)を読んだり。

2013/09/03

哲学者は午後五時に外出する

朝から蒸し暑い。秋はいずこ。夕方退社して、帰宅。 今日も暑かったねぇ、と猫に話しかける夕暮れ。

ジンジャーシロップの炭酸水割りで水分補給。一服してからお風呂。 湯船の読書は「哲学者は午後五時に外出する」(F.パジェス著/加賀野井秀一訳/夏目書房)。 歴史上の有名哲学者たちのささやかで下らないエピソードを集めた本。 現代版のディオゲネス=ラエルティオス「ギリシア哲学者列伝」、というところだろうか。 この大古典よりはずっと不真面目ではあるが。

湯上がりにビールを一杯だけ。 冷奴(浅葱、生姜)、焼き茄子、青椒肉絲、と順に作りながら食べて行く。最後は自家製の麺つゆで素麺。

夜はラテン語の短文解釈をしたり、「ダンテ・クラブ」(M.パール著/鈴木恵訳/新潮社)を読んだり。

2013/09/02

月曜日

朝方は少しずつ涼しくなりつつある、ような気もする。 朝食を済ませ、お弁当を詰めて、出動。 しかし、やはり外は湿度の高い真夏日。 オフィスから一歩も出ずに夕方まで過す。

帰宅して、ジンジャーシロップの炭酸水割りで水分補給。 一服してからお風呂。湯船の読書は 「哲学者は午後五時に外出する」(F.パジェス著/加賀野井秀一訳/夏目書房)。 御飯を炊いて、夕食の支度。今日のメインは麻婆茄子。 他にポテトサラダ、玉葱と浅葱のチキンスープ、御飯。 食後にネーブルオレンジを一つ。

夜は「ダンテ・クラブ」(M.パール著/鈴木恵訳/新潮社)と、ラテン語の勉強など。 第三、第四変化動詞。

2013/09/01

あきあじ

ああ良く寝た。9 月に入ったものの、今日も猛暑日らしい。 珈琲だけの朝食。洗濯など家事をしてから、朝風呂。 湯船の読書は「ダンテ・クラブ」(M.パール著/鈴木恵訳/新潮社)。

昼食はたらこスパゲティと、長葱のスープ。 しばらく昼寝ののち、 午後も家事のあれこれ。その合間に読書や、ラテン語の勉強。

夕方になって再びお風呂。 湯上がりに、いただきもののジンジャーシロップの炭酸水割り。 夕食のメインに秋鮭を塩だけで焼く。 せめて食卓に秋の香りを。 東京は今日も猛暑だが、既に秋鮭の新物が出回り始めている。 他に、ポテトサラダ、キャベツの酢漬け、御飯、糸若布の味噌汁。 食後にネーブルオレンジを一つ。