「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2013/11/13

かぜの科学

どうしてこんなに眠れるかなあ。 今日もかなり寒いが、コートを着るほどではない。 いつもの朝食を済ませ、徒歩にて出勤。 水曜日なので昼食は外食。少し歩いて、独特のタイカレー屋へ。 以前はタイの村の名前だったのだが、いつの間にか店名が変わっていた。 夕方退社。

帰宅して、まずお風呂。湯上がりに、おでんの残りで白ワインを一杯だけ。 その間に炊き上がった御飯で、卵かけ御飯、五目豆、小松菜の味噌汁。

夜の読書は「かぜの科学」(J.アッカーマン著/鍛原多惠子訳/早川書房)。 しばらく前からオフィスでも風邪が流行中であることだし、と思って。 この本によれば、我々は一生涯で二百回ほど風邪を引く。 風邪にかかっている期間をまとめると、我々は風邪のせいで 「およそ一生のうち五年間にわたって鼻づまり、咳、頭痛、喉の痛みに襲われ、 おおまかに言って一年間床につく計算になる」とのことである。 そう言われてみると、大損害なような気もする。

この本は大変におもしろく、また、風邪についての最新の知見が沢山得られるのだが、 風邪の予防と治療については、現状では決定的な方法はない、という結論である。 現実的対策としてはせいぜい、良く手を洗う、顔に触らない、子供に近付かない、 などが守れれば(多分、守れないが)、風邪にかかり難いだろう、くらい。 しかし、この本の充実した付録「風邪の慰みに」には、 風邪をひいた時にどうすればよいか、様々な角度からの提言がぎっしり詰まっていて、 ほとんど「風邪を引いたとき完全マニュアル」の感がある。 「慰み」と書いているように、この情報は確実な治療方法ではないのだが、 読んでいるだけでも楽しいので、きっと風邪に何らかの意味で効くことだろう。 特に、最後の「真の療法 — レシピと推薦図書」の一節は、 たまに風邪を引くのもいいものだな、と思わせてくれる。