「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2013/11/02

うまいこと、おびただしい

ああ良く寝た。曇り空でひんやりとする。 珈琲とヨーグルトだけの朝食のあと、お風呂。 湯船の読書は「そうざい料理帖 巻一」(池波正太郎著/平凡社)。 「食卓の情景」に書かれた日記の文章に出てくる、 「鶏細切れ肉の水炊き」というものが非常に美味しそうだ。

鶏肉の細切れ、豆腐、長葱のザク切り、人参の細切れの水炊き。 食べ方は分からないが、おそらくポン酢だろう。 鶏肉の「細切れ」というものはあまり売っていないのだが、 あちこちの部位が混じっている方が美味しいのかも知れない。 で、この水炊きが終わったあとのスープ。 これを胡椒と塩で味を整え、熱い飯にかけて食べるのだそうだ。 これが「うまいこと、おびただしい」らしい。 鍋のあとの御飯ものといえば雑炊がお決まりで、 汁かけ飯の発想はなかった。これは試してみなければ。

午前中は自主ゼミの予習。無限分解可能分布のところ。 昼食は、納豆に生卵と細葱に醤油と辛子、茄子の糠漬、御飯、切干し大根と葱の味噌汁。 食後にしばらく猫と昼寝。いくらでも眠れる。すぐに夕方。外は少し雨。 お風呂に入って、湯船で「ラテン語のはなし」(逸身喜一郎著/大修館書店)を読む。

夕食は池波流の鶏細切れ肉の水炊き。自家製ポン酢に酢橘。 リースリングを少々。 あとのスープかけ御飯には、細葱を刻んで散らし、柚子胡椒を添える。 おびただしく、うまい。確かに、これはいい。 七味の類もあうかも知れないが、私は柚子胡椒を推奨したい。

夜も読書など。 「文学のレッスン」(丸谷才一/聞き手・湯川豊/新潮文庫)。