「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2013/12/13

ルイス・キャロルと選挙

ルイス・キャロルの「純正なる選挙」の翻訳を公開します( pdf ファイルへのリンク)。

"St.James's Gazette" 誌に投稿した選挙批判の文章。 ここでキャロルは、勝馬に乗りたいという人々の欲望や付和雷同を導くような選挙方式も、贈収賄と同じく不正であると糾弾し、 盲目的な集団の情熱ではなく個々人の力への信頼をうたっている。

キャロルが公正な選挙方法のアルゴリズムを考案したことは比較的に良く知られているが、 このような文章からして、数学とは関係なく政治そのものに強い興味を持っていたことが分かる。 数学パズル、童話、カメラ、少女趣味、浮世離れした変人、といったイメージとは別に、 キャロル(C.L.ドジソン)にはシリアスな社会人としての顔もあったのだと思う。