「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2014/03/31

「帽子収集狂事件」

朝、起きてから喉が痛い。風邪かなという気がしないでもないし、いよいよ花粉症が発症という気もする。または月曜日症候群の疑いもある。

昼休憩に新刊書店で「暮しの手帖」の最新号を買い、古本屋で古典ミステリ再読計画の次の一冊「帽子収集狂事件」(D.カー著/田中西二郎訳/創元推理文庫)を買う。原題は "The mad hatter mystery" なのだが、これを最初に「帽子収集狂事件」と訳した人はなかなかいいセンスをしているな、と思う。

やはりどうも体調がよろしくない。夕方退社して、帰宅。風呂に入って「コスモポリタンズ」(W.S.モーム著/龍口直太郎訳/ちくま文庫)より「ストレート・フラッシュ」、「会堂守り」を読む。湯上がりに人参の炒め物で白ワインを一杯だけ。その間に御飯を炊いて、塩鮭、卵かけ御飯、長芋のとろろ汁。

「帽子収集狂事件」を持って、早めに寝台に行く。

2014/03/30

謎のデバイス開発の教訓

朝は曇り空。珈琲、ヨーグルト、クロワサン、ベーコンエッグ、オレンジを一つの朝食。朝風呂に入ってから、午前中は本の整理を少々。記憶にない本が出て来ては、中身を調べるつもりで読み耽ってしまうことの繰り返しで、あまり進まず。

例えば 、"Conceptual Blockbusting" (J.L.Adams 著/Basic Books)という本が出て来て、どういう関連でこれを買ったのか分からず、ページを適当に開いてみると、左画像のような奇妙なデバイスの図が出ている。どうやら火星探査機のソーラーパネルが開くときの速度を落とすためのものらしい。

一番左が月面での実績がある初代だが、信頼性に問題があり、改良型として開発されたバージョン 2 とバージョン 3 が順に右の二つ。極めて優秀なチームが開発したものだったが、まだ数々の問題点があり、研究開発が続けられた結果、「実はそのようなデバイスは不用だった」ことが分かったというお話。実際の火星探査はこのデバイスなしで行われ、ソーラーパネルは特に破損することなく開いた。最もエレガントな解であるバージョン 4 は「デバイスなし」だったのだ。

昼食は、生姜と葱の焦がし醤油スープを作り、出来合いの焼き餃子でスペインの赤ワインを一杯だけ。食後しばらく昼寝。午後になって雨が降ったり、強い風が吹いたり。春の嵐か。珈琲とパンオショコラを傍らに「赤毛のレドメイン家」(E.フィルポッツ著/安藤由紀子訳/集英社文庫)の残りを読み、読了。クラシック、という感じ。

夕方になって雲間から西日が差してきた。夕食の支度。豚肉の生姜焼き、キャベツの千切り、長芋の味噌汁、御飯。

2014/03/29

土曜日

ああ良く寝た。朝食は珈琲とクロワサンだけ。今日の最高気温は二十度を越すとのこと。朝から既に初夏の陽気。

朝風呂に入ってから「赤毛のレドメイン家」(E.フィルポッツ著/安藤由紀子訳/集英社文庫)を読み始める。早めの昼食は、出来合いの焼き餃子でロビュション・ヱビスを一杯。さらに長葱と卵の焼き飯を作る。いい土曜日だなあ。午後もしばらく昼寝ののち、「赤毛のレドメイン家」を読んでいるうちに夕方になり、また風呂。

夕食の支度。昼に食べ過ぎたので、軽く。目刺しを炙り、長芋のとろろかけ御飯、長葱の味噌汁。食後にオレンジを一つ。「赤毛のレドメイン家」は中盤を越え、舞台はイタリアのコモ湖畔へ。

2014/03/28

The Red Redmaynes

急激に気温が上がり、朝から既に春、と言うより初夏の陽気。予報によれば明日はさらに気温が上がるそうだ。通勤途中にいる哲学的な顔をした猫も道路に横倒しになって寝ている。

出勤して静かにお仕事。四月から新年度ということで、午後は社長との個人面談など。あっという間に創業から二年か……。夕方退社。近所の中華料理屋で夕食を済ませて帰る。帰宅して、まず風呂に入り、湯上がりにロビュションのヱビスを一杯だけ。

週末の読書用に「赤毛のレドメイン家」(E.フィルポッツ著/安藤由紀子訳/集英社文庫)を古本屋で買っておいた。古典ミステリ再読プロジェクト。

2014/03/27

春雨と黒ビール

朝から、小雨。昨日よりもさらに気温は低いが、コートを着るほどではない。いわゆる春雨だろうか。

出勤して粛々とお仕事。夕方退社。もう雨は止んでいたが、曇り空で肌寒い。帰宅して、風呂に入ってから夕食の支度。黒酢豚スペアリブの残りと、キャベツの千切りで、黒ビール。夕暮れの黒ビールはいいものだなあ。のち、豚の肋骨でだしを取って卵雑炊。うまい。

夜は 「陸橋殺人事件」(R.A.ノックス著/宇野利泰訳/創元推理文庫)を読んだり。読了。「ナイン・テイラーズ」は昔読んだときはいまいちだったけど、再読してもいまいち、だったのだが、「陸橋殺人事件」はやはり名作。

2014/03/26

排骨飯

終日、曇り空。昨日ほどではないが、十分に温かい。

水曜日なので昼は外食。中国料理屋なのに特製カレーライスが有名で、客の年齢層が妙に高い某店にて、排骨飯。珈琲豆を買うついでに、喫茶店で「陸橋殺人事件」(R.A.ノックス著/宇野利泰訳/創元推理文庫)を読みながら一服。

夕方退社。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。昨日の豚生姜焼きの残り、キャベツの千切りに柚子ドレッシング、 切干し大根と葱の味噌汁、御飯。食後に苺を少々。

2014/03/25

「この部屋にサイはいない」

今日も春のよう。いや、もう春。

昼休みに料理専門の古書店で「最後の晩餐の作り方」(J.ランチェスター著/小梨直訳/新潮社)と、中国料理関係の資料などを買う。「最後の晩餐…」は文庫本で持っていたはずなのだが、書庫に見当らないので、クレストブックスの方を買い直すことにしたもの。

なかなか面白いスノッブな小説で、巻頭にバートランド・ラッセルの私信から「そのドイツ人技師がなんとも困った男でしてね。『この部屋にサイはいない』と私がいくら言っても、認めようとしないのですよ」という言葉が引かれているのだが、このドイツ人はもちろんヴィトゲンシュタインのことだろう。

定例のミーティングのあと、夕方退社して帰宅。風呂に入ってから夕食の支度。今日のメインはケチャップ入りの豚肉生姜焼き。夜は「陸橋殺人事件」(R.A.ノックス著/宇野利泰訳/創元推理文庫)を読んだり。

2014/03/24

「陸橋殺人事件」

朝から温かく春らしい。眠いなあと思いつつ、朝食を済ませ弁当を作り、出勤。やはり、成熟した社会としてはそろそろ週休三日制に移行するべきじゃないだろうか、などと思いつつ。

古典ミステリ再読プロジェクトの次の一冊として、昼休みに「陸橋殺人事件」(R.A.ノックス著/宇野利泰訳/創元推理文庫)を古本屋で買う。その後は「赤毛のレドメイン家」、「赤い館の秘密」などを予定している。夕方退社。

帰宅して、風呂に入ってから夕食の支度。メインは豚スペアリブの黒酢炒め。赤ワインを一杯だけ。のち、卵炒飯と浅葱のスープ。食後に苺を少々。

2014/03/23

日曜日

野菜が高価で安いのは蕪くらいだ。蕪と豚肉の柚子胡椒焼きをメインにし、蕪の葉と油揚げの味噌汁をつける。

2014/03/22

浅蜊の炊き込み御飯

昨夜、「トレント最後の事件」を読み終えたので、今日と明日の計画は「ナイン・テイラーズ」(D.L.セイヤーズ著/浅羽莢子訳/創元推理文庫)を読むことである。

休日なので珈琲とヨーグルトだけの朝食を済ませたのち、朝風呂に入り、湯上がりに安物のロゼ・スパークリングを飲みつつ「ナイン・テイラーズ」を読み始める。子供の頃は、有能な執事を連れたピーター・ウィムジイ卿が嫌いではなかったとは言え、無駄に「文学的」な気もしたりして、私のセイヤーズ評価は低めだった。今読み直してみると、ゆったり物語を楽しめるという感じで、悪くない。

早めの昼食は油揚げを網で焼き、納豆、胡瓜の糠漬、菠薐草のひたし、御飯、とろろ汁。午後も同じ調子で「ナイン・テイラーズ」を読んだり、夕食の買い出しに行ったり。季節だし、蛤でもどうかな、と思っていたのだが、国産の立派な蛤はびっくりするようなお値段で、流石に手が出なかった。どこのお大尽様のお女中が買っているのだろうか、憎むべき格差社会め。やむを得ず、十分の一くらいの値段の浅蜊を買う。

夕食は浅蜊の炊き込み御飯。他に菠薐草のひたし、落とし卵の味噌汁。浅蜊ごはん、うまい。蛤だったらまた別の美味しさだっただろう、と思わないでもなかったが、浅蜊もまたよし、浅蜊しか買えない自分もまたよし。五羽の雀は二銭にて賣るにあらずや、然るに其の一羽だに神の前に忘れらるることなし。食後に苺を少々と、ロゼ・スパークリングを一杯だけ。


2014/03/21

春のロゼ

安物の南仏ロゼ・スパークリングを開けて、昼は菜の花とアンチョビのアーリオ・オーリオ、夜は油揚げを網で焼き、しらすに自家製ポン酢、菠薐草のひたし、とろろ御飯、など。

合間には、寝転がって「トレント最後の事件」(E.C.ベントリー著/大西央士訳/集英社文庫)や、「食通知ったかぶり」(丸谷才一著/文春文庫)を読む一日。

明日も明後日も特に予定はないので、今日と同じ調子だろう。

2014/03/20

チョウシ屋

冷たい雨の一日。春はどこへ。

こういう日は芝居でも観て気分を晴らそう。いつもより少し早く上がって歌舞伎座へ。夜の部を観劇。「加賀鳶」、「勧進帳」、「日本振袖始」。梅吉と道玄を幸四郎、弁慶を吉右衛門、岩長姫(八岐大蛇)を玉三郎など。

「チョウシ屋」のハムカツサンドを肴に、赤ワインのハーフボトルを飲みつつ芝居を観る。ハムカツうまい。


2014/03/19

「物もらい」

朝はまだ温かく、猫なんて窓際でこんな調子。朝食とお弁当作りのあと出勤。外は思ったより寒い。

昼頃にオフィスで某社の TV 取材があるとのことだったので、邪魔にならないように、昼休憩を兼ねてしばらく退散。もういいかな、と思ってオフィスに帰ってきたら、会議テーブルを片付けたスペースで綺麗な女の子が靴ベラか何かで素振りをしていた。

夕方退社。外はまた冬。しかも明日は冷たい雨らしい。帰宅してまず風呂。湯船の読書は「コスモポリタンズ」(W.S.モーム著/龍口直太郎訳/ちくま文庫)より「真珠の首飾り」と「物もらい」を読む。この短編集は玉石混淆で、「真珠の首飾り」のように、書くことがない内に締切が来たんだろうなあと思った次に、「物もらい」のように、読後しばらく遠い目をして人生とは何であろうか、と考えてしまうような作品もあったりするのだが、それが良いメリハリになっているのかも。

夕食の支度。御飯を炊いている間に、網で焼いた油揚げで白ワインを一杯だけ。菠薐草のひたし、しらすに自家製ポン酢、卵かけ御飯、長芋のとろろ汁。食後に蜜柑を一つ。

2014/03/18

「ザディーグ」と「薔薇の名前」

また温かい朝。今日の東京は気温が二十度くらいまで上がるらしい。いつもの和定食の朝食をとり、適当に弁当を詰めて出勤。

急に温かくなったので若干ぼんやり気味にお仕事。昼食は持参の弁当。豚肉と春キャベツの醤油炒め、梅干し、御飯。昼休憩の間に、「カンディード 他五篇」(ヴォルテール著/植田祐次訳/岩波文庫)より「ザディーグまたは運命」を読み終えた。「ザディーグ」は第三章のエピソードから史上初の探偵小説とされている、というところに興味を持って。なるほど、エーコの「薔薇の名前」で主人公が馬の推理をするのは「ザディーグ」の引用なのだな。

午後は定例のミーティング。夕方退社。外は手袋や襟巻がいらないくらい温かい。流石、二十度。帰宅して、まず風呂。湯船で「コスモポリタンズ」(W.S.モーム著/龍口直太郎訳/ちくま文庫)より「店じまい」と「約束」を読んだ。

夕食の支度。御飯を炊く間に、油揚げに葱を詰めて網で焼き、白ワインを一杯だけ。のち、菠薐草のひたし、しらす大根おろし、長芋のとろろ汁、御飯。

2014/03/17

浅蜊の酒蒸し

急に春の陽気。朝から温かく暖房も必要ない。いつもの納豆、目刺し、糠漬の和定食を作って食べ、卵炒飯と菜の花の辛子和えの弁当を作って出勤。

月曜日らしく低調気味に作業して、夕方退社。帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。御飯を炊く間に、浅蜊の酒蒸しのバター醤油で白ワインを一杯だけ。春だなあ。貝塚もできるわけだ。豚肉とキャベツの炒めもの、しらす大根おろし、長芋のとろろ汁、御飯。

夜は「カンディード 他五篇」(ヴォルテール著/植田祐次訳/岩波文庫)より、「ザディーグまたは運命」を読んだり。

2014/03/15

土曜日も神保町

今日はまたかなり冷える朝。昨夜食べ過ぎたので、朝食は珈琲とヨーグルトだけ。午前中は定例のデリバティブ研究部会自主ゼミ。今日はいつもの会場が使えないため、特別に神保町の一橋 ICS で開催。昼食はゼミ参加者で、古書センターの中の欧風カレー屋にて。

帰宅してちょっと横になったら、二時間ほど昼寝してしまった。昼のこってりしたカレー(と、ふかしじゃが芋)が胃にもたれて、できれば今日はもう外出したくなかったのだが、買い出しに行く。醤油と料理用の酒が同じタイミングで切れていたので、やむをえず。

夕食は手抜きをして、買ってきた太巻きと白ワイン一杯であっさり済ませておく。夜は「第二の銃声」(A.バークリー著/西崎憲訳/創元推理文庫)を読んだり。


2014/03/14

初鰹とかすご

夕食は赤坂の鮨屋にて。弊社の設立記念日(二周年)であることだし、人生の来し方行く末についてなど、鮨をつまみながらゆっくり考える。もう初鰹が出た。春だなあ。そして、かすご(春子鯛)は軽く酢〆めしたものに海老のおぼろがふられていた。春である。ビールを一杯、のち、山廃純米を冷やで一合。

2014/03/13

嵐の夜

朝から小雨。日中は降ったり止んだりで、大した雨にはならなかった。午後は定例のミーティング。夕方、雨が強まる前に退社。

帰宅。まず風呂に入り湯船の読書は「味の美学」(R.J.クールティーヌ著/黒木義典訳/文庫クセジュ 482)。夕食は、鰤の煮付け、葱入りの卵焼き、大根と昆布のなます、油揚げと若布の味噌汁、御飯。

夜はココアを飲みながら、「第二の銃声」(A.バークリー著/西崎憲訳/創元推理文庫)を読んだり。予報通り、夜は嵐になった。まさに春の嵐で、今日は一日、気温も高かったが、明日の夜はまた冷え込んで雪が降るかも知れないとの予報。老人にはこたえる。

2014/03/12

ひなたぼっこ

昨日までとがらりと変わって温かい一日。特に昼間は既に春の陽気。やけにくしゃみが出るのだが、いよいよ花粉症デビューだろうか、と毎年のように言っている。通勤途中にたまに見かける哲学的な顔をした猫も、いつものしかめ面でひなたぼっこをしていたが、心なしか表情が緩んでいたような。

夕方退社して帰宅。湯船の読書は「味の美学」(R.J.クールティーヌ著/黒木義典訳/文庫クセジュ 482)。夕食の支度。御飯を炊く間に、油揚げと葱の網焼きと鰤大根で冷酒を飲んでいたら、昨日と全く同じ献立であることに気付いたが、両方好物なので良しとしておこう。

"And Four to Go"(R.Stout 著/ Bantam Books)を読み終わったので、次のミステリは「第二の銃声」(A.バークリー著/西崎憲訳/創元推理文庫)。

2014/03/11

火曜日


今日も風が強く寒い朝。まだ火曜日かあ……と思いながらあれこれしているうちに昼になり、"And Four to Go"(R.Stout 著/ Bantam Books)から短編 "Fourth of July Picnic" を読みながら、持参のお弁当を食べる。午後も地味に過して、夕方退社。

帰宅してまず風呂に入り、湯船で「コスモポリタンズ」(W.S.モーム著/龍口直太郎訳/ちくま文庫)より「落ち行くさき」と「審判の座」を読む。他に比べるとこの二品の出来はいまひとつかな。

夕食の支度。御飯を炊く間に、油揚げに葱を詰めて焼き、冷酒を五勺ほど。さらに、鰤大根。御飯が炊けたところで、菠薐草ひたし、卵かけ御飯、しめじと若布の味噌汁。食後に苺を少々。

2014/03/10

独立記念日とピクニック

月曜日か……家に籠っていたいが、老猫と私の日々の糧を得るためにはそういうわけにもいかない。今日も外は風が強く、寒い。

低調気味にお仕事。昼休憩に持参の弁当を食べながら、"And Four to Go"(R.Stout 著/ Bantam Books)から短編 "Fourth of July Picnic" を読む。ネロ・ウルフは滅多に自宅兼事務所から外出しないという設定になっている割に、意外と良く出かけている。このエピソードでは、レストラン組合の独立記念日ピクニックに連れ出される。全然知らなかったが、アメリカ人にとって 7 月 4 日独立記念日と言えば、ピクニック、らしい。

帰宅して、まず風呂。湯船の読書は「味の美学」(R.J.クールティーヌ著/黒木義典訳/文庫クセジュ 482)。 夕食の支度。豚肉のマスタードソース和え、キャベツの千切り、菠薐草ひたし、 切干し大根の味噌汁、黒米入りの御飯。食後に苺を少々とココア。


2014/03/08

土曜日

平穏無事な休日。「マルタの鷹」(D.ハメット著/小鷹信光訳/ハヤカワ文庫)と、「国家はなぜ衰退するのか」(D.アセモグル&J.A.ロビンソン著/鬼澤忍訳/早川書房)を読む一日だった。

昨夜食べ過ぎたので朝食はカフェオレのみ。早めの昼食は納豆スパゲティと白ワインを一杯だけ。夕食は鰤の塩焼、菠薐草のひたし、豚汁、御飯。食後に苺を少々。

2014/03/07

昨夜、「樽」(F.W.クロフツ著/霜島義明訳/創元推理文庫)を読了。意外なほど面白かった。子供の頃に読んだ記憶では、死体を詰めた樽が英仏海峡を行ったり来たりする無闇に複雑なアリバイトリックを、矢鱈に地道に解きほぐしていく、地味で陰気で粘着質な小説、という印象だったのだが、むしろサスペンスフルで読み易いことに驚いた。問題のトリックも思いがけなくも、自然でシンプル。やはり、若い頃に読んで分かった気になっているものを読み返すことは大事だ。

そんなわけで、次は「マルタの鷹」(D.ハメット著/小鷹信光訳/ハヤカワ文庫)を読むことにした。 最近、「改訳決定版」が文庫で出版されたところだし。

午後から曇り空になって、風も強まり寒い一日。夕方から臨時のミーティングがあったので、いつもより遅い退社。でも、夕食を予約していたレストランへ直接行くのに丁度良いタイミングだった。

2014/03/06

猫との会話

今日も寒い。外に出ると、冷たい風が吹きつけてくる。出勤して静かにお仕事。帰り際に某 P 社の人から、試験用デバイスの基板を交換しますから持ってきて下さいね、と声をかけられなかったら、今日も猫としか会話をしないところだった。

帰宅。猫に話しかけたら無視された。風呂に入る。湯船の読書は「フランス料理の学び方」(辻静雄著/中公文庫)。ルーとブイヨンの歴史。

さて、夕食の支度。油揚げに葱を詰めて網で焼いたもの、隠元の胡麻和えで、冷酒を五勺ほど。のち、じゃが芋と菜の花の焼きそば。食後に蜜柑を一つ。

夜は温かいココアを飲みつつ、「樽」(F.W.クロフツ著/霜島義明訳/創元推理文庫)を読んだり。

2014/03/05

水曜日

朝から冷たい雨の降る一日。朝食を済ませて出勤。何だか木曜日のような気がしてしようがないのだが、まだ水曜日なのだなあ。

粛々と静かにお仕事。水曜日なので昼食は外食。近所のカレー屋でカツカレー。珈琲豆を買うついでに喫茶店で一服。「樽」(F.W.クロフツ著/霜島義明訳/創元推理文庫)を読む。夕方退社。冬の雨の降る中を帰宅。

風呂に入ってから、夕食の支度。葱入りの卵焼き、菜の花の辛子和え、豚汁、御飯。食後に蜜柑を一つ。今日の卵焼きはうまかった。

夜は「樽」の続きを読んだり。面白いな、「樽」。

2014/03/04

魚肉ソーセージ

なんだかもう水曜日のような気がするのだが、まだ火曜日なのだなあ。

今日も寒い。オフィスに一番乗りして、静かに作業。昼食は持参のお弁当。卵と葱と魚肉ソーセージの焼き飯。いただきものの魚肉ソーセージをようやく使い切った。子供の頃に食べた印象と違って、最近のものは随分と美味しいのだな、と思った。いや本当に。私の記憶では、もっとケミカルな味だった気がする。午後は定例のミーティング。のち、夕方早い時間に退社。

帰宅して、まずお風呂。湯船で「フランス料理の学び方」(辻静雄著/中公文庫)を読む。夕食の支度。黒米入りの御飯を炊く間に、湯豆腐で冷や酒を五勺ほど。のち、菜の花の辛子和え、豚汁、御飯。食後に苺を少々と蜜柑を一つ。

2014/03/03

ブーロ・エ・パルミジャーノ

月曜日だ。家でごろごろしながら猫の腹に顔を埋めていたいところだが、働きに出なければ。いつもの和朝食のあと、昨日の夜の豚肉マスタードソース和えと菜の花をお弁当に詰めて出勤。

今日も静かに労働。昼休憩はお弁当を食べながら、「コスモポリタンズ」(W.S.モーム著/龍口直太郎訳/ちくま文庫)から「物識先生」と「家探し」を読んだ。夕方退社。外はすっかり真冬の寒さ。

帰り道で散髪。髪を切ってもらう間、「樽」(F.W.クロフツ著/霜島義明訳/創元推理文庫)を読む。あまりに昔に読んだので、こんな話だったっけ?感。

帰宅して夕食の支度。遅くなったので、御飯を炊く時間がない。油揚げに味噌と酒で和えた葱を詰めて網で焼き、冷や酒を五勺ほど。さらに目刺しを焙る。のち、スパゲティーニを茹でて、バターとパルメザンチーズ、すなわち、ブーロ・エ・パルミジャーノ。流石に何かワインが必要だな、と思い、リオハの白を一杯だけ。食後に苺を少々と蜜柑を一つ。

2014/03/02

猫あんか

急激に気温が下がり、体調もよろしくない。十時間近く寝てしまったせいかも知れないが。自宅で好きな時できる内職の類ならいいが、もうそろそろ働きに出るのは無理なんじゃないかなあ、と思いつつ、珈琲、ヨーグルト、苺を少々と蜜柑一つの簡単な朝食。

洗濯をしてから、朝風呂。湯船で「オパールは死の切り札」(R.コンドン著/後藤安彦訳/ハヤカワ文庫)のつづきを読む。早めの昼食は、菜の花のサラダ、カルボナーラ、リースリングを一杯だけ。食後に珈琲。

午後は家事のあれこれの合間に、足先を猫で温めながら「味の美学」(R.J.クールティーヌ著/黒木義典訳/文庫クセジュ)を読んだり。夕方には雨が降り出した。気温も朝から低空飛行。

夕食の支度。御飯を炊いている間に、湯豆腐で冷や酒を五尺ほど。のち、豚肉のマスタードソース和え、菜の花のおひたし、大根の味噌汁。「オパールは死の切り札」、読了。前作「ワインは死の香り」よりは少し落ちるが、面白かった。こういうスノッブで馬鹿馬鹿しい小説が、あと二つ三つでも書かれたならば、世の中はずっと良い場所になるのだろうが。

2014/03/01

油揚げ

昨日までの陽気は過ぎ去り、また冬。寒暖差が老体にこたえる。略式の朝食を住ませ、定例のデリバティブ研究部会自主ゼミへ。今回からメンバが一人増えた。Levy-Khinchin 標準形定理の証明がようやく終わる。参加メンバによるゼミ後のランチは、駅地下街の定食屋にて。鮪の中落ち丼と豚汁。

帰宅して午後は、食材の買い出しなどあれこれ。そうこうしているうちに夕方。風呂に入ってから夕食の支度。

油揚げに葱を挟んで焼き、ビールを一杯だけ。さらに目刺しを焙って食べる。焙ってアツアツの目刺しの旨さというものは相当なものだな、と思うのだが、それは私の貧しい育ちのせいでもあろうか。のち、蜆の味噌汁と卵かけ御飯に焼き海苔。食後に苺を少々。

夜は「国家はなぜ衰退するのか」(D.アセモグル&J.A.ロビンソン著/鬼澤忍訳/早川書房)を読んだり。