「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2014/07/31

靴棚から猫

今日も蒸し暑い。七月も終わり、明日からは灼熱地獄の八月だ。

猫が朝食のあと姿を見かけないな、と思っていたら、出勤する時に玄関の靴棚の中に納まっているのを発見。狭苦しいような気がするが、ここが一番涼しいのだろう。

帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。塩鮭、焼き茄子、卵かけ御飯、南瓜の味噌汁。食後にオレンジを一つ。

夜は「偽のデュー警部」(P.ラヴゼイ著/中村保男訳/ハヤカワ文庫)、「夏目漱石全集5」より「三四郎」。

2014/07/30

カトリーヌ・アルレーと二時間サスペンス

また蒸し暑さが戻ってきた。水曜日は弁当作りを休むために外食のランチを恒例にしていたのだが、こう暑くては外出が辛い。そんなわけで、今日も弁当。涼しくなるまで弁当休みを休むことにした。経済的でもあるし、結構なことに違いない。

帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。焼き鮭、焼き茄子、冷奴(茗荷)、御飯、南瓜の味噌汁。食後にオレンジを一つ。

夜は「二千万ドルと鰯一匹」(C.アルレー著/安堂信也訳/創元推理文庫)。カトリーヌ・アルレーは好きではないと思っていたのだが、意外と面白い。そして、初めてのはずなのに読んだことがあるような気がするのは、おそらく「土曜ワイド劇場」か何か、二時間サスペンスで観たのだろう。

昔は、二時間サスペンスの特別番組と言えば必ず、アルレーの悪女ものをいつもよりちょっと豪華な女優が演じていたものだ。当時は「また『わらの女』か」なんて思っていたが、擦り切れた西村京太郎の鉄道ものか山村美紗の京都ものをさらに擦り切って使いまわし続けている現況を考えると、昔は贅沢だったな、と思うべきなのかも知れない。

2014/07/29

二千万ドルと鰯一匹

三日間、猫としか話していないし、SNS すら見ていなかったので、人間とうまく付き合えるか不安を抱えながら出勤。

昼休憩に古本屋で「二千万ドルと鰯一匹」(C.アルレー著/安堂信也訳/創元推理文庫)を買った。題名が洒落てるのでつい。どうってことない話なのにタイトルが印象的で得をしている作品があるものだ。例えば、ハドリー・チェイスの「貧乏くじは君がひく」とか、ロイ・ヴィカーズの「老女の深情け」とか。

夕方ミーティングを終えて帰宅。風呂に入って湯船で「予想通りに不合理」(D.アリエリー著/熊谷淳子訳/早川書房)を読む。湯上りに、冷えたビールを南瓜の煮付けと冷奴で。その間に御飯を炊いて、牛丼に新生姜の甘酢漬け、茗荷と葱の味噌汁。

2014/07/28

月曜日(休)

珈琲、納豆(大葉、茗荷)、目刺し、胡瓜の糠漬、御飯、玉葱の味噌汁。南瓜と玉葱と鶏肉のサラダ、素麺(茗荷)。ピーマンと玉葱と牛肉の青椒肉絲、南瓜の煮付け、御飯、豆腐と葱の味噌汁、オレンジ一つ。

「二人の妻をもつ男」(P.クェンティン著/大久保康雄訳/創元推理文庫)、読了。「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「坑夫」、読了。「夏目漱石全集5」より「三四郎」。

2014/07/27

日曜日

オレンジ一つ。南瓜と玉葱と鶏肉のサラダ、カレーライス、らっきょうの甘酢漬け、ビール。鶏皮と茄子と玉葱の炒めもの、南瓜の煮付け、御飯、玉葱の味噌汁。

「ギリシア棺の謎」(E.クイーン著/井上勇訳/創元推理文庫)、読了。「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「坑夫」。

2014/07/26

土曜日

南瓜と玉葱と鶏肉のサラダ、ジェノヴェーゼソースのフェデリーニ、ビールを一杯。鶏皮とピーマンの青椒肉絲、だしまき、南瓜の煮付け、御飯、浅葱の味噌汁。

「破戒法廷」(ギ・デ・カール著/三輪秀彦訳/創元推理文庫)、読了。「ギリシア棺の謎」(E.クイーン著/井上勇訳/創元推理文庫)。「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「坑夫」。

2014/07/25

夏休みとパナマ帽

暑い。今年初の猛暑日である。最近のあまりの暑さに、発作的に「縦」夏休み開始を宣言してしまい、秋が来るまで毎週月曜日はお休みで三連休である。本当は、お盆か秋の祝日のあたりに長期に(横に)休みをとろうと思っていたのだが、我慢できなくなった。

その上、これまた発作的にパナマ帽を買ってしまった。確か、ピーター・メイルの「贅沢の探求」に書かれていたと思うのだが、パナマ帽と一口に言ってもピンキリで、贅沢なものはそれはもう凄いらしい。ちなみに、もちろんのことだが、清水の舞台から飛び降りるくらいの気持で買ったとは言え、私の購入したものはキリに近い方である。いやピンの方だっけ。

パナマ帽を買うと、麻のスーツも仕立てなければいけないような気になるし、さらに白革の靴も必要だし、という勘違いをしかねないが、「象箸」の教訓を忘れてはいけない。この夏もTシャツとジーンズだと思う。

2014/07/24

オムライス

いよいよ蒸し暑い。あまりの湿度に、夕方になって空気から雨が染み出してきた。と思ったら、激しい雷雨になり、大雨洪水警報。

帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。何故か急にオムライスが食べたくなって作る。食後にオレンジを一つ。

夜は「破戒法廷」(ギ・デ・カール著/三輪秀彦訳/創元推理文庫)、「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「坑夫」。

2014/07/23

フレンチ・ミステリ

誰も送ってくれないので自分で送ったセルフ御中元のヱビスビール 24 本が届いて、ちょっと嬉しい大暑。

夕方退社。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。冷奴(大葉、生姜、茗荷)でビール、青椒肉絲、御飯、南瓜の味噌汁。

夜は「殺人者は21番地に住む」(S.A.ステーマン著/三輪秀彦訳/創元推理文庫)を読んだり。最近、フレンチ・ミステリづいている。フランスの推理小説自体、あまり翻訳されないからか、または因果関係が逆なのかも知れないが、日本ではあまり好まれないようだ。特徴としては、「中編小説なみに短い」、「登場人物がやけに少ない」、「濃厚かつ執拗な心理描写」、「登場人物ではなくて読者に向かって仕掛けられたツイスト(ひねり、トリック)」などが挙げられるが、それぞれ特に嫌う理由にはならない気がする。

とは言え、こういう特徴も「シンデレラの罠」とか「殺人交叉点」のような名作の印象が強烈だからそう思われているのに過ぎず、きっとフランスにも色々なミステリがあるのだろう。ちなみに私は、最近読み返した「殺人交叉点」なども、あっと驚いて素直に感心した方だが、馬鹿にするなと怒り出す人もいると聞く。

2014/07/22

炒飯と英雄

梅雨が明けて、本格的に夏。でもまだ我慢できる程度の暑さ。

夕方帰宅。風呂に入って湯船で「フランス料理の秘密」(日影丈吉著/文化出版局)を読む。「炒飯の好きな英雄」という章題を何のことだろうと思っていたら、ナポレオンのことだった。エジプト遠征時の料理長ガイリオの作るエジプト料理ピロー(ピラフ)がお気に入りだったそうだ。作り方を読むに、トマトソースのシンプルなリゾット、という風のもののようで、色んな料理の付け合わせに供したらしい。

夕食は、いただきもののオリーヴとチーズのオイル漬けで白ワインを少々、のち、茄子とピーマンと鶏胸肉のタイ風炒めものかけ御飯、浅葱と豆腐の味噌汁。

2014/07/21

海の日

朝食は珈琲とヨーグルトだけ。昼食は南瓜の煮付け、鶏ハム、冷奴(茗荷、大葉、生姜)、ビール、冷奴と同じ薬味で素麺。夕食は麻婆豆腐、茄子の糠漬、玉蜀黍の炊き込み御飯、南瓜の味噌汁。

「偶然の科学」(D.ワッツ著/青木創訳/ハヤカワ文庫)。「殺人交叉点」(F.カサック著/平岡敦訳/創元推理文庫)。「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「坑夫」。

2014/07/20

日曜日

朝食は珈琲、ヨーグルト、オレンジ一つ。昼食は目刺し、茄子の糠漬、納豆(大葉、茗荷)、豆腐と浅葱の味噌汁。夕食は神楽坂にて会食。

「偶然の科学」(D.ワッツ著/青木創訳/ハヤカワ文庫)。「殺人交叉点」(F.カサック著/平岡敦訳/創元推理文庫)。

2014/07/19

土曜日

午前中は定例のデリバティブ研究部会自主ゼミ。参加メンバによるゼミ後のランチはココットカレー。かなり辛いスリランカ風カレーで、あるジャンルの金融関係者にファンが多いらしい。午後は昼寝など。夕食。冷奴(大葉、生姜、茗荷)と焼きスパムで冷酒を五勺ほど。のち、薬味の残りで素麺。

夕方から夜にかけて激しい雨が通り過ぎて行った。夜は「災厄の町」(E.クイーン著/青田勝訳/ハヤカワ文庫)など。

2014/07/18

スパムと麺つゆ

曇り空。おかげで今日はかなり気温が低いが、蒸し暑いことには変わりなし。今朝の食卓から糠漬に茄子が初登場。夏だ。

帰宅して、風呂に入ってのち、夕食の支度。冷たいものしか食べる気がしなくて、ポテトサラダの最後の残りと冷たい焼きスパムでビールを一杯だけ。アメリカの工場で生産されているろくでもない食品の中では、スパムはかなり出来の良いものではないだろうか。

のち素麺。素麺うまい。私の貧しい暮らしを心配する老母が、夏の前には、箱入りの三輪の古物(ひねもの)と麺つゆを送ってくれるので、親の愛に感謝しつついただいている。普段は市販の麺つゆを使うなんて退廃だと思っているのだが、親からもらったものを捨てるわけにもいかないので、ありがたく使っている。

2014/07/17

災厄の町

今日も蒸し暑い。早く秋にならないものか。

夕方早めに退社して、一二、所要を果たし、この前十年ぶりくらいにハンバーガーを食べた店でアボカドバーガーとビール。いい夕方だ。

帰宅して風呂に入り、夜は読書などで静かに暮らす。古典ミステリ再読計画より「災厄の町」(E.クイーン著/青田勝訳/ハヤカワ文庫)、「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「坑夫」。

「災厄の町」は地味ながらクイーンの最高傑作に挙げる人もいる古典。日本で「配達されない三通の手紙」という題名で映画化されたこともある。TV で観た記憶があるような気もするのだが、はっきりと覚えていない。松坂慶子が出ていたことや、架空の町ライツヴィルが山口の萩に設定されていたこと、探偵エラリイ・クイーン役が日本文化を勉強にやってきたガイジンという役回りに翻訳されていたことなど、変に細かいことを記憶しているわりに、その他のことをまるで覚えていないところからすると、実際は観ていないのかも知れない。

2014/07/16

メーグルとグラ

蒸し暑い。

帰宅して風呂に入り、湯船で「フランス料理の秘密」(日影丈吉著/文化出版局)を読む。少し昔の本なので(昭和四六年刊)、今となっては古臭い情報もあるのだが、才人が書いただけになかなか面白い。

今日読んだところは「メーグル」と「グラ」の話。今のフランス人は全く気にしていないと思うが、かつては金曜日や四旬節など鳥獣の肉食を控える日があった。そういう日に食べられる料理をメーグルと言い、食べてはいけないもの(つまり肉料理)がグラである。メーグルは魚介類だけかと言うとそうでもなく、小型の家禽などもセーフらしい。何がメーグルで何がグラか、何を食べて良くて何が駄目かを決めて指図するのは、もちろん、宗教の坊主どもである。昔は単純に鳥獣の肉は全てグラだったらしいが、宗教も商売なので、徐々にグラからメーグルに移される肉が増えていった。

例えば、四旬節はブリュヴィエという渡り鳥がうまい季節である。ブリュヴィエ食べたい。そこで、四旬節の時期を選んでこの鳥が飛んでくるのは「神の思し召し」だからメーグルである、となった。また、昔はフランスでもローヌ川の渓谷などに海狸(ビーバー)が生息していて、食べられていた。ビーバーの下半身はいつも川の水に浸っているから、そこの肉はメーグルだ、という理由で、腿肉を油漬けにして保存したものが四旬節に好んで食べられたと言う。

2014/07/15

花椒とスパム

昨夜、つい夜更しして「虞美人草」を最後まで読んでしまったため寝不足。一日、辛かった。花椒とスパムを買って帰る。花椒は今日の夕食の麻婆豆腐に必須であり、スパムは近いうちゴーヤチャンプルーに使う予定である。

夕食は、鶏砂肝の大蒜炒めでビールを一杯だけ、麻婆豆腐、ポテトサラダ、御飯、玉葱の薄切りの味噌汁。食後にいただきものの葡萄(デラウェア)を一房。

夜は、「さむけ」(R.マクドナルド著/小笠原豊樹訳/ハヤカワ文庫)と、「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「坑夫」。

2014/07/14

虞美人草

蒸し暑い。そろそろ普通の人々はヴァカンスなのだろうなあ、静かな湖畔の森の陰で二ヶ月くらい。

夕方退社。帰宅して風呂で汗を流してから、夕食の支度。茄子と挽肉のタイ風炒めものバジル風味、ポテトサラダ、御飯、獅子唐の味噌汁。食後にいただきものの葡萄(デラウェア)を少々。

夜は、「さむけ」(R.マクドナルド著/小笠原豊樹訳/ハヤカワ文庫)と、「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「虞美人草」。「虞美人草」は文章が凝り過ぎていて、読むのに骨が折れるのだが、内容自体は下世話なので、楽しく読める。

ところで、私はごく最近まで虞美人草がヒナゲシだとは全く知らなかった。言い訳をするわけではないが、虞美人草の名が項羽の愛人「虞」に由来することも、四面楚歌で有名な「虞や虞や若を奈何せん」の詩句も知っていた。しかし、まさかそんな悲劇の美女の名前のついた虞美人草が、ヒナゲシだとは、ポピーだとは。ポピーと言ったら車にポピーじゃないか。

2014/07/13

日曜日

朝、珈琲、ヨーグルト、葡萄(デラウェア)。昼、ジェノヴェーゼのフェデリーニ、鶏砂肝の大蒜炒め、プチトマト、白ワイン一杯。夜、冷奴(生姜)、ポテトサラダ、時鮭、御飯、卵と獅子唐の味噌汁。

「シンデレラの罠」(S.ジャプリゾ著/望月芳郎訳/創元推理文庫)、読了。次の古典ミステリ課題図書は「さむけ」(R.マクドナルド著/小笠原豊樹訳/ハヤカワ文庫)。「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「虞美人草」。

2014/07/12

土曜日

朝、珈琲、ヨーグルト、葡萄(デラウェア)。昼、スパゲティ・ナポリタン、白ワインを一杯だけ、オレンジ一つ。夜、時鮭、マカロニサラダの最後の残り、御飯、豆腐と玉葱の味噌汁。鶏砂肝の大蒜炒めで白ワインを少々。

「敵」(D.バグリイ著/矢野徹訳/ハヤカワ文庫)、読了。次の古典ミステリは「シンデレラの罠」(S.ジャプリゾ著/望月芳郎訳/創元推理文庫)。他に「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「虞美人草」。

2014/07/11

葡萄

朝起きたら、雨も風もなく、酷い蒸し暑さだけが、台風の通り過ぎたことをほのめかすのみ。午後には気温が 35 度近くにもなり、まさに真夏。夕方退社。蒸し暑い……すぐにも夕立が来そうだ。週末外出しないで済むように、帰り道のスーパーで買い物をして帰宅。

風呂に入ってから、夕食の支度。獅子唐を網で焼いて細切りにし、ベーコンと薄焼き卵も切って、素麺。食後にいただきものの葡萄。ずいぶんと大粒のデラウェア。

夜は「敵」(D.バグリイ著/矢野徹訳/ハヤカワ文庫)を読んだり。

2014/07/10

とうもろこしを茹でる

夕方退社して外に出ると、南国のような生暖かい強い風。台風接近中。明日は台風で家に閉じ込められたらいいなあ、と思っていたのだが、天気予報によれば雨も明日の朝までのようだ。

帰宅してまず風呂。湯船の読書は「食通知ったかぶり」(丸谷才一著/文春文庫)。湯上がりに、うるめ鰯で冷酒を五勺ほど。夕食は、時鮭を焼き、卵焼き、御飯、ピーマンの味噌汁。

知人がご実家から、野菜や果物など送って下さった。手作りの味噌まで入っている。ありがたし。私の実家から送られてきた分もあるので、しばらく野菜には困らない。特に玉葱とじゃが芋については秋まで大丈夫なくらい。

早速、とうもろこしを茹でて、茹で立てを一本いただきながら、「敵」(D.バグリイ著/矢野徹訳/ハヤカワ文庫)を読む。とうもろこし、うまい。

2014/07/09

「誰かが見ている」

午前中は本郷三丁目、午後は神保町。丁度移動中の昼頃は、空気から染み出してくるような糠雨。夕方退社。まだ雨は降っていないが、息ができないほどの猛烈な湿度。

湯船の読書は「美酒ミステリー傑作選」(小鷹信光編/河出文庫)より最後の短篇、J.ロナルドの「二本目の瓶」。読了。夕食は冷奴、マカロニサラダ、タンドリー風チキン、御飯、ピーマンの味噌汁。

夜は「誰かが見ている」(M.H.クラーク著/中野圭二訳/新潮文庫)や、「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「虞美人草」を読んだり。

「誰かが見ている」、読了。短い作品なので二日で読み終えてしまった。今となっては凡庸な印象もあるが、1977 年作という書かれた時代を思えば、「古典」と言っても良いサイコスリラー。この種のページターナーは消耗品扱いですぐに品切れ重版未定になってしまう傾向があり、サスペンスの女王クラークと言えども例外ではない。とは言え、「誰かが見ている」は誘拐ものに死刑制度の是非問題をうまく融合して、物語に深みとタイムリミット型のスリルを加えたところなど、やはりただものではなく、重版をかけてもいいんじゃないかと思う。ついでに「子供たちはどこにいる」も。

2014/07/08

「白衣の女」と「月長石」

夕方退社。外は夏。いよいよ夏がやって来やがった。

帰宅して風呂に入り、湯船で「美酒ミステリー傑作選」(小鷹信光編/河出文庫)よりL.G.ブロックマンの「赤ワイン」を読む。湯上がりに、冷奴(生姜)とうるめ鰯でビールを一杯だけ。のち、時鮭を焼き、マカロニサラダ、御飯、切干し大根の味噌汁。

「白衣の女」(W.コリンズ著/中島賢二訳/岩波文庫)、上中下巻読了。私の好みでは「月長石」の方に軍配を上げたい。フォスコ伯爵やマリアンなど魅力的な人物が登場するが、「月長石」の老執事ベタレッジやカッフ刑事には及ばないのでは、と。しかし、同じように、鷹揚としていながらもサスペンスフルで、ぐいぐい読ませるし、特に第二部の衝撃的な最後のあと復讐譚としての第三部が始まるところなど、構成も巧妙。公平に見れば、甲乙つけ難いというところだろう。

2014/07/07

タンドリー風チキン

月曜日のせいか、低気圧のせいか、更年期障害のせいか、不調。午前中はお弁当のマカロニサラダを楽しみに労働に励み、午後は夕食のタンドリーチキンを楽しみに労働に励む。

帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。おそらくこういう風に作るのであろう、という妄想レシピで、タンドリーチキン(昨日から仕込んでおいた)。味は大体あっていたような。他に、焼きピーマン、御飯、豆腐の味噌汁。食後にオレンジを一つ。

夜は「白衣の女」(W.コリンズ著/中島賢二訳/岩波文庫)、「夏目漱石全集4」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「虞美人草」など。

2014/07/06

日曜日

朝食兼昼食、珈琲、ヨーグルト、サンドウィッチ(茹で卵、胡瓜、ハムと胡瓜)、ビール。夕食は冷奴、鶏腿肉の塩焼き、マカロニサラダ、御飯、玉葱の薄切りの味噌汁。

「白衣の女」(W.コリンズ著/中島賢二訳/岩波文庫)の中巻(第二部)、読了。最終巻へ。「夏目漱石全集3」(夏目漱石著/ちくま文庫)、読了。第4巻所収「虞美人草」ヘ。「美酒ミステリー傑作選」(小鷹信光編/河出文庫)より D.E.ウェストレイク「ノー・ストーリイ」。

2014/07/05

土曜日

珈琲、ヨーグルト、オレンジ一つ。午前中は定例のデリバティブ研究部会自主ゼミ。楠岡近似の続き。参加メンバによるゼミ後のランチは近くの中国料理屋にて。四川風担々麺など。夕食はカレーライスと自家製のらっきょう甘酢漬け。

「白衣の女」(W.コリンズ著/中島賢二訳/岩波文庫)、「夏目漱石全集3」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「野分」。

2014/07/04

「白衣の女」

やれやれようやく週末に辿り着いた。帰り道でかき揚げと海老の天麩羅を買って帰る。帰宅してまず風呂に入って汗を流す。湯上がりに落花生で冷えたビール。かき揚げと海老天を塩で。のち、盛り蕎麦。

夜は「白衣の女」(W.コリンズ著/中島賢二訳/岩波文庫)、「夏目漱石全集3」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「二百十日」など。「白衣の女」上巻読了。中巻へ続く。

「白衣の女」は「月長石」と同じく、複数の語り手がバトンタッチの要領で物語を次々に書き繋いでいく形式。最初はゆったりとしていたが、上巻の終わりにかけて徐々に求心力を増して行く。上巻はローラとパーシヴァル卿の結婚式当日までで、第一部了。

2014/07/03

漱石全集を読もう

気温はさほど高くないが湿度が猛烈。蒸し暑い。

夕方退社。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。落花生と焼きうるめ鰯でビールを一杯、薄焼き卵と胡瓜と生姜で素麺を二把。

夜は老猫を傍らに、「夏目漱石全集3」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「草枕」など。実はこの歳になるまでまともに漱石を読んだことがなかった。「我輩は猫である」は数回読み返しているが、その他は子供の頃に国語の教科書で短い引用を読んだか、読書感想文の課題で「坊っちゃん」を読んだか、そんなところだった。これではいかんのではないか、いっそ全部読んでやれ、と全集を読むことにしたのである。現在、ちくま文庫版全十巻の三巻目。

読んでみるとなかなか面白いし、色々と発見がある。例えば、「坊っちゃん」のマドンナには小説中一つも台詞がないのに驚いた。出番もほとんどない。いるのかいないのか分からないくらいだ。私は何となく、主人公とマドンナの間に恋愛的事件のあれこれがあるように記憶していたのだが。

2014/07/02

真夏日

今日の東京は久しぶりに真夏日になった。とは言え、最高気温はまだ30度程度。

帰宅して風呂に入り、湯船で「美酒ミステリー傑作選」(小鷹信光編/河出文庫)より D.リンズの「バーテンダーの死」を読む。湯上がりに、胡桃味噌のもろきゅうでビールを一杯だけ。ああ生き返った心地。のち、大蒜の芽と挽肉の炒め物、盛蕎麦。

夜は「白衣の女」(W.コリンズ著/中島賢二訳/岩波文庫)、「夏目漱石全集3」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「草枕」など。

2014/07/01

文月

雨は降らないが蒸し暑い一日。気がついたらもう七月、今年も後半に入った。光陰矢の如し、少年老い易く学成り難し、帯に短し襷に長し。

夕方退社。帰宅して風呂に入り、湯船で「美酒ミステリー傑作選」(小鷹信光編/河出文庫)より D.L.セイヤーズの「二人のウィムジイ卿」などを読む。湯上がりに、冷奴(茗荷と生姜)で冷酒を五勺ほど。のち、今日のメインは親子丼。玉葱なし、もみ海苔ヴァージョン。

夜は「白衣の女」(W.コリンズ著/中島賢二訳/岩波文庫)、「夏目漱石全集3」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「草枕」など。