「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2014/07/03

漱石全集を読もう

気温はさほど高くないが湿度が猛烈。蒸し暑い。

夕方退社。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。落花生と焼きうるめ鰯でビールを一杯、薄焼き卵と胡瓜と生姜で素麺を二把。

夜は老猫を傍らに、「夏目漱石全集3」(夏目漱石著/ちくま文庫)より「草枕」など。実はこの歳になるまでまともに漱石を読んだことがなかった。「我輩は猫である」は数回読み返しているが、その他は子供の頃に国語の教科書で短い引用を読んだか、読書感想文の課題で「坊っちゃん」を読んだか、そんなところだった。これではいかんのではないか、いっそ全部読んでやれ、と全集を読むことにしたのである。現在、ちくま文庫版全十巻の三巻目。

読んでみるとなかなか面白いし、色々と発見がある。例えば、「坊っちゃん」のマドンナには小説中一つも台詞がないのに驚いた。出番もほとんどない。いるのかいないのか分からないくらいだ。私は何となく、主人公とマドンナの間に恋愛的事件のあれこれがあるように記憶していたのだが。