「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2015/08/31

薄雲

月曜日。今日も一日がんばろう……往きの車内では「潤一郎訳 源氏物語 巻二」(中公文庫)。「松風」を終えて「薄雲」の帖に入った。結局、紫の上は光源氏の愛人の子供を育てる気になったらしく、明石の上のエピソードはめでたしめでたし(?)。

夕方退社。帰りの車内で「反射」(D.フランシス著/菊池光訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)を読み始める。なかなかの滑り出しで傑作の予感。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。冷奴(茗荷、生姜、鰹節)、蒸し鶏と胡瓜の三杯酢漬けで冷酒を少々。のち、親子丼の要領で竹輪玉子丼。けっこう美味しいものだが、卵を一つしか使わなかったのが悔やまれる。

夜はラテン語の勉強など。

2015/08/30

日曜日

ゆっくり 8 時過ぎまで寝てしまった。涼しくなって、いくらでも眠れる。珈琲だけの朝食ののち朝風呂。洗濯など家事をして、早めの昼食は、蒸し鶏、たらこスパゲティ、ワインを少々。

外は雨。午後は「完璧な絵画」(R.ヒル著/秋津知子訳/ハヤカワ・ミステリ 1664)を読む。読了。絵のように美しい小さな村で起こる不可解な事件とその顛末。珈琲とお菓子を用意して、レジナルド・ヒルのこんな作品をじっくり読む雨の日。完璧な午後と言えよう。

残った家事を片付けてから、夕食の支度。またアボカドと竹輪(気に入ってしまった)、鮭の塩焼、玉子かけ御飯、大和芋のとろろ汁。夜の読書は、「ツァラトゥストラかく語りき」(F.W.ニーチェ著/佐々木中訳/河出文庫)、「エセー 5」(モンテーニュ著/宮下志郎訳/白水社)など。

さて、また五日間をがんばろう。

2015/08/29

土曜日

ああ良く寝た。休みなので朝食はヨーグルトと珈琲だけ。朝風呂に入ってから外出。定例のデリバティブ研究部会自主ゼミ。楠岡近似の簡明な解説書を書くプロジェクトの相談。結果、Gaussian K scheme の難解な主論文を読みこむという険しい道は避けられないという結論になり、次回から。ゼミ後のランチはおでん。

帰宅して午後は昼寝のあと、オンラインでのチェスや読書など。「完璧な絵画」(R.ヒル著/秋津知子訳/ハヤカワ・ミステリ 1664)。

再び風呂に入ってから、夕食の支度。竹輪とアボカドを山葵と醤油で、冷奴(大葉と茗荷)、冷酒を五勺。のち、大和芋のとろろと生卵かけ御飯、鮭の塩焼、長葱と油揚げの味噌汁。夜も読書など。

2015/08/28

きぬぎぬ

ようやく週末に辿り着く。昨日に続き、雨が降りそうな曇り空で、気温は低め。

「源氏物語」の新英語訳についての "The New Yorker" の記事を教えてもらって読んでいたら、「後朝(きぬぎぬ)の文」のことが 'a "morning after" poem' と書かれていて、趣きというものがないなあと思う。「きぬぎぬ」という折角の美しくも奥床しい表現を「アレの後」と訳された感じではないか。

それはさておき、Waley, Seidensticker, Tyler らの旧訳と、新しい Washburn 訳の比較のところなど勉強になった。この記事を読む限り、Washburn にはかなり問題があるような気はするが。Waley は正宗白鳥がその英訳を読んで源氏物語に開眼した、という話もあるくらいで、さすがに味がありそうだ。どれかと言えば、Waley と Washburn の両極端を読んでみたい気がする。

ちなみに、Waley の英訳をさらに日本語に訳した、という不思議なものも出版されているようだ。読みたいような読みたくないような。

2015/08/27

唐辛子と茄子

曇り空。今日も涼しいかと思って、ジャケットを着て出たのだが、流石にちょっと早かった。蒸し暑い。

夕方退社して、白金高輪の中国料理屋にて会食。沢山の唐辛子と一緒に炒めた茄子が美味しかった。そして今、帰宅。風呂に入って寝よう。

2015/08/26

夕方の蕎麦屋

朝から雨。ずいぶんと涼しく感じるが、まだ油断はできない。残暑は次の曲がり角で棍棒を片手に待ち構えているに違いない。

通勤の車中の読書。主人公が明石から愛人と隠し子を京都に呼び寄せたのだが、奥さんに気をつかってなかなか会いに行けない。用事にかこつけて、あっちの方にちょっと二三日行ってくるから、みたいなことを言うと、奥さんが、どれくらいかかるんでしょうねえ、その間に斧の柄が腐り落ちなきゃいいけど、なんて遠回しにちくちく愚痴を言う。正妻との間に子供はいないのである。主人公は、いやいや私がすっかり気持を入れ替えたことはよく知っているじゃないか、などと言って、愛人の元へと急ぎ、物心ついたばかりの娘の可愛さにでれでれしている。ちなみに源氏物語の松風の帖である。

夕方まであれこれ雑用仕事をしてから、早めの夕食をオフィスの近くの蕎麦屋にて。オフィスに戻って、夜は親会社の部署のイベントに参加。

2015/08/25

松風

往きの車中の読書、「潤一郎訳 源氏物語」(中公文庫)の巻二、「絵合」から「松風」の帖に入った。中公文庫で言えば巻二に入ってから、帖の名前で言えば、「須磨」あたりから源氏物語が面白くなってきて、毎朝通勤が楽しみ。

火曜日はミーティングが集中しがちだが、今日は三つで済んだ。夕方退社して帰宅。夕食の支度。冷奴(茗荷、葱、鰹節)、蒸し鶏、ビール。のち、蒸し鶏から出たスープを伸ばして、汁かけ御飯。

夜の読書は、「完璧な絵画」(R.ヒル著/秋津知子訳/ハヤカワ・ミステリ 1664)など。

2015/08/24

ジェーン・オースティンの手紙

まだ湿度は高いが、気温はかなり下がって秋の気配。なんて思うとは私はなんと猛暑に苛められて、過酷な気候に慣らされてしまっていることか。30度を切ったくらいで秋らしい、なんて。秋と言ったら10度台だろう、最高気温が。

今日も一日こまごまとした雑用をしているうちに夕方になり退社。帰宅して夕食の支度。あごの竹輪と胡瓜で冷酒を五勺。のち、鮪の切り落としのヅケ丼と、落とし玉子の澄まし汁。

夜の読書は「完璧な絵画」(R.ヒル著/秋津知子訳/ハヤカワ・ミステリ 1664)。今回はジェーン・オースティンか、楽しみだ。「こんなに大勢の人が殺されるなんて、なんと恐ろしいことでしょう!—そして、それがどうでもいい人たちばかりなのは、なんとありがたいことでしょう!」(ジェーン・オースティンの手紙より)。こんな文章を手紙に書くなんて、なんと聡明で可愛らしい女性なのだろう。

2015/08/23

処暑

今日も特に何の予定もない日曜日。処暑とは言え、昼間はまだ真夏の光の強さ。夕方から急に曇って蒸し暑い。

いつもの通り、日曜日は家事のあれこれと、「利腕」(D.フランシス著/菊池光訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)、「金融工学入門(第2版)」(D.G.ルーエンバーガー著/今野浩・鈴木賢一・枇々木規雄訳/日本経済新聞出版社)、「キケロ −ヨーロッパの知的伝統−」(武田康成著/岩波新書)など。

夕方、風呂に入ってから夕食の支度。オクラの大根おろし和え、鮪の切り落とし丼、大和芋のとろろ汁。

2015/08/22

土曜日

特に何の予定もなく、のんびり「利腕」(D.フランシス著/菊池光訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)を読んだり、オンラインでチェスをしたりする一日。「利腕」は、毎回主人公や設定が異なるディック・フランシスには珍しく、「大穴」のシッド・ハレーの再登場。やはり使い捨てるには惜しいヒーロー像だったのだろう。

ちなみに私は、今のように一から読み始める前は、ディック・フランシスは片腕義手の名探偵ハレーのシリーズものを主に書く作家なのだろうと勘違いしていた。実際は数十作ある「競馬スリラー」シリーズの中で、かなり間を置いて四作しか書かれていない(「大穴」「利腕」「敵手」「再起」)。

朝食は珈琲とヨーグルト、昼食は豚汁と大和芋のとろろかけ御飯、夕食はえぼ鯛の干物、新生姜の甘酢漬けで冷酒を五勺。のち、豚肉のうどんすき。

2015/08/21

週末に辿り着く

曇り空で蒸し暑い一日。特に夕方の雨が降ったあとなど蒸し風呂のよう。

夕方退社。帰り道の花屋で緑色の薔薇を六本買い、スーパーであれこれを買って、帰宅。風呂に入ってから、今週はオレけっこうがんばったよ……と思いつつ、出来合いの鶏唐揚げと生キャベツにレモンで、ビール。のち、お土産の握り鮨。

昨夜、「甦った女」(R.ヒル著/嵯峨静江訳/ハヤカワ・ミステリ 1648)を読み終えたので、今夜の読書はディック・フランシスに戻って「利腕」(D.フランシス著/菊池光訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)を読み始める。

2015/08/20

その後の空蝉

気温は低いが雨がちで蒸し暑い一日。往きの車中での読書は「潤一郎訳 源氏物語」。「関屋」の帖。短い帖なのですぐに読了。これまた「並び」の巻で、「空蝉」の後日談。末摘花と違って、その後の空蝉の人生はあまり幸せでもなく、あっけない。女の人生って色々だな……花の命は短くて辛きことのみ多かりき。

夕方退社して帰宅。風呂に入ってから夕食の支度。しらす入りの大根おろしとだし巻き。のち、素麺(茗荷、大葉、生姜)。夜の読書は「甦った女」(R.ヒル著/嵯峨静江訳/ハヤカワ・ミステリ 1648)など。

今週はどうも疲れがたまっている気がする。もう一日がんばるために早く寝よう。ばたん&きゅー。

2015/08/19

その後の末摘花

今日も蒸し暑い一日。往きの通勤の車内の読書は「潤一郎訳 源氏物語」(中公文庫)。「蓬生」の帖を読み終えた。本筋の「澪標」と並行している、言わゆる「並び」の帖で、「末摘花」の後日談。なかなかいい。しんみりしてしまった。光源氏って色々あれだけど根は悪い人じゃあないのねえ、という感じ。そういうところが女性にモテるポイントなのだろうが、光源氏に学ぶには遅過ぎる。

夕方退社。空気がお湯のようだ。帰宅して風呂に入ってから、夕食の支度。タイ風炒めものかけ御飯とビール。夜の読書は、「甦った女」(R.ヒル著/嵯峨静江訳/ハヤカワ・ミステリ 1648)など。

2015/08/18

マキアヴェリ

今日も蒸し暑い。立秋は過ぎたが、目にはさやかに見えぬどころか何の気配もない。秋はいずこ。そして、心清められる美しい冬、私の愛する、涙さえも凍りつく清らかで美しい冬は本当にまたやって来るのだろうか。モスクワはグレイの雨、忍び寄る黄昏、と口遊みながら帰路につく。

お湯のような空気をかき泳いで帰宅。今日は少し遅くなったので、先に夕食。冷奴にビール。しらす丼。のち、風呂に入って、湯船でマキアヴェリなど勉強する。

2015/08/17

よもぎふ

雨のせいで気温は低いが、たまらない蒸し暑さ。今年は夏休みをとらないつもりだったのだが、さすがにバテてきた。どこかで休むかなあ。

往きの車内では「潤一郎訳 源氏物語」。「澪標」の帖を終えて「蓬生」に入った。今日もなんだかんだとありまして、夕方退社。復路では、「軌道学園都市フロンテラ」(J.スロンチェフスキ著/金子浩訳/創元SF文庫)。

帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。冷奴で冷酒を五勺。のち、出来合いの鰹のたたきで散らし寿司。

2015/08/16

日曜日

猛暑日は去ったようだが、熱帯夜はまだまだ続くようだ。

朝食は珈琲のみ。昼食は海老めしとビール。夕食は冷奴、胡瓜もみ、鰹のたたき、御飯、じゃが芋の味噌汁。

家事あれこれの他の時間は、昼寝と読書。「甦った女」(R.ヒル著/嵯峨静江訳/ハヤカワ・ミステリ 1648)など。

2015/08/15

土曜日

土曜日。朝食は珈琲とヨーグルトのみ。風呂に入って、湯船で「ビギナーズ・クラシックス 論語」(加地伸行著/角川ソフィア文庫)を読む。昼食は出来合いの鰻の蒲焼の残りと葱をざく切りにして山葵で和えて、うざく丼。他に小茄子の糠漬に辛子、茗荷の澄まし汁。

たっぷり八時間寝たのに、さらに二時間昼寝してしまった。午後は「甦った女」(R.ヒル著/嵯峨静江訳/ハヤカワ・ミステリ 1648)や、「金融工学入門(第2版)」(D.G.ルーエンバーガー著/今野浩・鈴木賢一・枇々木規雄訳/日本経済新聞出版社)など。

夕方、再び風呂に入ってから夕食の支度。鶏笹身を焼いて一つは梅肉を挟み、一つは大葉で巻く。胡瓜もみ、ピーマンの味噌汁、御飯。

ビギナーズ・クラシックス 論語」(加地伸行著/角川ソフィア文庫)、読了。「夫子喟然トシテ嘆ジテ曰ク、吾ハ点ニ与セン、ト」か……

2015/08/14

八月納涼歌舞伎

夕方退社して、歌舞伎座へ。三越で握り鮨の折詰を買ってから、「八月納涼歌舞伎」の夜の部を観劇。「芋掘り長者」と「祇園恋づくし」。

どちらも肩のこらない楽しい演目だが、特に「祇園恋づくし」の京都弁と江戸弁の言葉のかけあいが面白い。勘九郎は先代にどんどん似てくるが、まだちょっと物真似っぽい印象も。それから七之助が意外と芸達者になってきたような。

2015/08/13

讃岐うどん

猛暑日にはならなかったものの、猛烈な蒸し暑さ。お湯の中にいるようで、それが夜になってもおさまらず、ますます酷くなってくる感じ。

夜は神田の讃岐うどん屋で、元 A 社のおじさん社員中心の飲み会。帰宅したのは今。さて、風呂で汗を流そう。

2015/08/12

おだまき

銀行で用事を片付けてから出勤。銀行の窓口が開くのが 9 時なので、いつもよりはゆっくりした朝だった。とは言え、昨夜が遅かったのでちょっと寝不足。

ミーティング予定をできるだけ入れない週間。PC の引越しを一週間かけてぼちぼちやろうと思っていたのだが今日で終わった。他に資料読みと作業を少々。今日しようと思っていたことは済んでしまったので、夕方からミーティングに一つ出てから退社。

猛暑日ではないとは言え、蒸し暑くてたまらない。帰宅して、まず風呂。湯船で「塚本邦雄歌集」(国文社/現代歌人文庫)を読む。私が昔から一番好きな塚本邦雄の短歌は、「閑雅なる君のかなしみ苧環の花芽に繭ごもる蟲ありと」なのだが、全然代表的な歌ではないようで、他の人が挙げるのをほとんど聞かない。確かに私自身も、塚本邦雄の歌としてはそれほどではない、と言うより、むしろ凡作かも知れないと思うのだが、何故か好きだ。

2015/08/11

澪標

朝の通勤電車はいつもの通りの混み具合。お盆でも特に関係ないようだ。車中の読書はいつもの通りに「潤一郎訳 源氏物語 巻二」(中公文庫)。「明石」の帖を終えて「澪標」に入った。

いつもの通りに働いて、夜は目黒にて S 社の A 社長と会食。色々とご苦労をなさってきたようで、会社設立の経緯などを興味深く聞く。意外なところで色々なつながりがあって驚くこともあり。

そして今、帰宅。

2015/08/10

閑中忙あり

猛暑日にはならなかったものの、雨が降ったあとに日が照るもので猛烈に蒸し暑い。お盆の週に入って少しは通勤電車も空いているかなあ、と思っていたのだが、月曜日の段階では大差ない。日本人は働きものだ。

今週は出来るだけ会議やミーティングの類を避けているので、ゆっくり色々なことが考えられる……はずなのだが、結局、特に今日する必要のない PC の引越し作業やらドキュメント作成やらの雑用で一日過してしまった。時間があればいいというものでもないのだなあ、と反省して明日こそ、と思う。

夕方退社。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。冷奴(茗荷、生姜、鰹節)、鶏笹身を焼いて梅肉と大葉、鯛の昆布締めを使って鯛茶漬。

夜は心静かに「ツァラトゥストラかく語りき」(F.W.ニーチェ著/佐々木中訳/河出文庫)など。

2015/08/09

海老めしとうざく

今日も特に予定がない。ヨーグルトのみの朝食ののち朝風呂に入り、湯船で「試走」(D.フランシス著/菊池光訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)を読む。シリーズ中の異色作に属するのではないか。もちろんディック・フランシスの主人公造形はいつもワンパターンなのだが、そういった人物がモスクワオリンピック時代のソヴィエトを訪れたらどう反応するか、という面白さがユニーク。

昼食は海老めしとビール。レシピにもわずかに砂糖を入れるのがポイントだと書いてあったが、こういう東南アジア系の料理は砂糖の甘さとレモンの酸味とパクチーの香りの三位一体が本質的らしくて、暑い季節に冷たいビールと一緒に食べるには、進化論的な到達点とでも言おうか、「これが正解」といった感じがするものである。

午後は昼寝と読書と家事。「試走」の続き。注文していた「ツァラトゥストラかく語りき」の新訳が届いた。河出文庫版、佐々木中訳。河出文庫と佐々木中のコピーの煽り方の雰囲気は、ニーチェにあっているんじゃないかなあ、とは思っていた。一通りの家事をして、夕方また風呂に入ってから、夕食の支度。冷奴(大葉、茗荷、生姜)、うざく(鰻と葱のざく切りに山葵醤油)、汁かけ飯。うざく美味しい。

「試走」、読了。シリーズ中では特に出来の良い方ではないが、前述の通り異色作だし、他の作品同様に楽しめる。夜は心静かにツァラトゥストラなど。

2015/08/08

イントリーグ・ノベル

土曜日だが習慣で 6 時前に起きてしまう。朝食はヨーグルトと珈琲のみ。朝風呂に入って、午前中は読書や家事やオンラインでチェスなど。

昼食はまたタイ風炒めものかけ御飯とビール。しばらく昼寝。午後は「試走」(D.フランシス著/菊池光訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)を読み始める。今回の主人公は引退した元騎手で言わゆる上流階級の男。王子の依頼でオリンピック目前のモスクワに潜入調査するエスピオナージュ的なストーリィ。これこそ競馬をからめる意味があったのだろうか。それはさておき、この文庫本の郷原宏によるあとがきで、「イントリーグ・ノベル」という言葉を初めて知った。「陰謀小説」という語にルビでふってある。

私は今まで "intrigue" と言えば「興味をそそる」という意味しか知らなくて、「それはイントリーギングだね」なんて気取って使っていたのだが、ひょっとすると不適切なニュアンスを持つシーンもあったのでは。辞書を引くと、自動詞で「陰謀を企てる」「不義密通をする」、名詞で「陰謀、謀略」、「不義密通」などという意味が出ている。また、"intrigue novels" で検索してみると、「興味をそそる」「ミステリー」「陰謀」のようなキーワードに対応する小説と一緒にハーレクインロマンス的な小説もひっかかってくるのだが、日本語の感覚だとこれらのジャンルに共通点がある気がしない。

夕食は鯛の刺身で冷酒を五勺。のち、鰻丼と落とし卵の澄まし汁。

2015/08/07

だし巻きと大根おろし

我ながら、柄にもなく、今週は頑張ったのではないだろうか……今週最後の予定は、叩きつけるような西日の中、どの駅からも遠い場所にある企業への往訪。歩いていて熱中症になりそうになった。

帰りも渋谷駅まで歩いてから地下鉄でオフィスに戻り、今週中に片付けるべき仕事を片付けてから退社。私としては遅くまで働いた方だが、弊社も親会社も遅い出社で遅い退社の働き方の人が多いせいか、まだ沢山の人が残っていた。と言うか、むしろ佳境、なくらいだった。

帰宅して風呂に入って、しらす入りのだし巻きと大根おろしでビール。いまここ。だし巻きと大根おろしのコンビネーションは最高。

来週は、他の人に若干の迷惑をおかけすることになってしまうが、できる限り会議やミーティングの類はサボって、一人で作業したり考える週にする予定。今から楽しみだ。

2015/08/06

ペンギン属性

また猛暑日。予報によれば明日も猛暑日。連続猛暑日の記録が日々更新されていく。ペンギン属性を持つ私には辛い毎日だ。だれかオフィスに氷柱の差し入れとかしてくれないだろうか。

夕方退社して猛暑の中を帰宅。風呂に入ってから夕食の支度。タイ風炒めものかけ御飯とビール。どうも手抜きになってしまうなあ。

2015/08/05

修辞学とチェスプロブレム

今日も猛暑日。段々と疲れがたまってきたような。そもそも暑さに弱い白くま属性なのだ。週末まで逃げ切れるだろうか。

今日は一日、特に予定がなかったので、懸案の作業をいろいろ。夕方退社。帰宅して風呂に入ってから夕食の支度。肉豆腐でビール。のち、しらす丼と玉子の澄まし汁。

夜は、「キケロ −ヨーロッパの知的伝統−」(武田康成著/岩波新書)を読んだり。キケロ風のラテン文の修辞が面白い。ふと思ったのだが、チェスプロブレムで色々な解の間のパターンを追求したりする何が面白いのだか分からない謎の趣向は、キケロの「完成文」の影響とまでは言わずとも、修辞学が文化的背景なのではないか。

2015/08/04

会議の才能

行きの通勤電車では「潤一郎訳 源氏物語 巻二」(中公文庫)。「須磨」の帖を終えた。帰りの電車では、「軌道学園都市フロンテラ」(J.スロンチェフスキ著/金子浩訳/創元SF文庫)。

一日、会議室から会議室へと七つの会議を移動した会議デー。何だかものすごく仕事をした気になるのだが、おそらく錯覚だろう。しかし会議やミーティングでは、うまく行ってるね、ということもあれば、新たな問題やその予感が発覚することもあり、それが交互にやってくるので、精神的に疲れるのは事実だ。主な仕事が会議というに人は、何でもありのままに受け取れる客観性か、または、厄介な状況を何でも主観的に面白がれる能力が必要な気がする。つまり、常に一歩後ろに引けるか、または、常に一歩踏み込んで関われるか。

帰宅がやや遅くなったので、風呂より先に夕食。冷奴、れんこ鯛の開き、素麺。

2015/08/03

白くま

今日も猛暑。通勤電車は普段より若干空いている気がする。夏休みとかヴァカンスとか言うもののせいかも知れない。

今日はもう一つ体調がすぐれなかったので、意識的に低空飛行で過した。昼休憩に身体を冷やすために白くま。夏に弱い白くま属性には辛い季節だ。夕方退社。帰宅してお風呂に入ってから夕食の支度。冷奴(茗荷、大葉、生姜、鰹節)、鰹の叩き(茗荷、大葉、大蒜)、御飯、落とし玉子の澄まし汁。

昨夜、「闇の淵」(R.ヒル著/嵯峨静江訳/ハヤカワ・ミステリ 1565)を読了。今夜は「キケロ −ヨーロッパの知的伝統−」(武田康成著/岩波新書)などゆっくりと読んで、明日の会議集中デーに備える。

2015/08/02

日曜日

今日も猛暑日だったらしいが、外に出なかったので快適な一日。終日、家事と読書など。

朝食は釜玉うどん。昼食はタイ風肉野菜炒めかけ御飯とビール。夕食は鰹の叩き、茄子の焼きびたし、御飯、柴漬け、葱と麩の味噌汁。

「モンテスキュー」(世界の名著34/中央公論新社)より「ペルシア人の手紙」(井田進也訳)、読了。他に、「軌道学園都市フロンテラ」(J.スロンチェフスキ著/金子浩訳/創元SF文庫)、「金融工学入門(第2版)」(D.G.ルーエンバーガー著/今野浩・鈴木賢一・枇々木規雄訳/日本経済新聞出版社)など。

2015/08/01

久しぶりにSF

午前中は定例のデリバティブ研究部会自主ゼミ。ランチは鱶鰭のかた焼きそばなど。今日も猛暑日で、帰りは最も暑い時間帯。帰宅してほっと一息。

午後は昼寝や読書など。久しぶりに SF 小説を読んでみよう、と思い、「軌道学園都市フロンテラ」(J.スロンチェフスキ著/金子浩訳/創元SF文庫)。著者の Joan Slonczewski はこの作品を含めて二度キャンベル賞を受賞しているし、小説家であると同時に分子生物学者だったりもして、興味は持っていた。出版された翻訳はあまり評判が良くないようなので、これは私が読んであげなきゃ駄目だな(?)、と思って久しぶりの SF 読書に選んだ。

夕食は鯵のひらき、だし巻き玉子、胡瓜の即席三杯酢漬け、御飯、味噌汁。