「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2015/08/09

海老めしとうざく

今日も特に予定がない。ヨーグルトのみの朝食ののち朝風呂に入り、湯船で「試走」(D.フランシス著/菊池光訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)を読む。シリーズ中の異色作に属するのではないか。もちろんディック・フランシスの主人公造形はいつもワンパターンなのだが、そういった人物がモスクワオリンピック時代のソヴィエトを訪れたらどう反応するか、という面白さがユニーク。

昼食は海老めしとビール。レシピにもわずかに砂糖を入れるのがポイントだと書いてあったが、こういう東南アジア系の料理は砂糖の甘さとレモンの酸味とパクチーの香りの三位一体が本質的らしくて、暑い季節に冷たいビールと一緒に食べるには、進化論的な到達点とでも言おうか、「これが正解」といった感じがするものである。

午後は昼寝と読書と家事。「試走」の続き。注文していた「ツァラトゥストラかく語りき」の新訳が届いた。河出文庫版、佐々木中訳。河出文庫と佐々木中のコピーの煽り方の雰囲気は、ニーチェにあっているんじゃないかなあ、とは思っていた。一通りの家事をして、夕方また風呂に入ってから、夕食の支度。冷奴(大葉、茗荷、生姜)、うざく(鰻と葱のざく切りに山葵醤油)、汁かけ飯。うざく美味しい。

「試走」、読了。シリーズ中では特に出来の良い方ではないが、前述の通り異色作だし、他の作品同様に楽しめる。夜は心静かにツァラトゥストラなど。