「夫子憮然曰、鳥獣不可與同羣。吾非斯人之徒與、而誰與。
「論語」微子、第十八、六

2017/02/23

ビッグ4

朝はあたたかい雨。今日はまた二十度近くまで気温が上がるらしい。平日お決まりの納豆定食の朝食のあと、いつものやうに少しラテン語の勉強をして、少しだけ ``Quantum Computing since Democritus" (S.Aaronson / Cambridge University Press)を讀み、出勤。

夕方いつもの時間に退社。歸宅して風呂に入つてから夕食の支度。大根と牛筋の煮込み、出來合ひの焼き餃子でワインを一杯だけ。のち、牛筋でとつただしの煮麺。

夜はなぜかふと思ひ立つて、「ビッグ4」(A.クリスティ著/中村妙子訳/ハヤカワ・ミステリ文庫)を讀む。名探偵ポアロが、世界制覇を企む謎の四人組「ビッグ4」と戰ふ。その四人は、中国はもちろん世界の策謀の全てを影で操る陰謀の大天才の中国人、世界有数の大富豪であるアメリカ人、ベクレルとキュリー夫人の再来とも呼ばれる天才科学者のフランス人女性、ポアロすら殺人の芸術家と舌を巻く天才的暗殺者のイギリス人である。聞くからに馬鹿馬鹿しい、クリスティ畢生の駄作として名高い逸品。しかし私は何故かこの作品が好きだ。猫マーク(スリラー、サスペンス)の創元推理文庫版「謎のビッグ・フォア」(A.クリスチィ著/厚木淳訳)も持つてゐるくらゐ。